株式投資のイメージとして、これから上がる銘柄を上手に選ぶことが重要であると考える人は多いです。
また、儲かっている人はこれから上がる株(銘柄)を見つけるのが上手いもの、だという誤解も多いです。
しかし、宝探しの様に銘柄選びに没頭することは、時間と労力を無駄に使うことになります。
これから上がる銘柄を探すこと以外に大切なことが沢山あり、そのことに着眼できるようになってくると、少しずつ相場の波に乗って利益を出して行くことが可能になりますので、ここではそのことについて書いていきます。
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これから上がる銘柄は誰にも分からない
よく聞かれる質問に「どの株を買えばよいの?」とか「これからどの銘柄が上がるの?」という質問があります。しかし、この質問をされても私は答えることができません。
答えるのが嫌なのではなく、これからどの銘柄が上がるかは私には分からないからです。
これは、どんなに相場が上手い人でも分からないことだと思いますし、それが分かるのであれば世界中の金を自分のものにできるはずです。
これからどの銘柄が上がるのが分かるということは、未来に起こることを100%当てることができると言っているのと同じなので、上がる株を見つけるという発想は安定して利益を残すレベルとは程遠い段階だと考えるべきです。
この先、相場を続けて行けば銘柄を教えてくれる情報や知人と遭遇することも出てくるかと思いますが、その話はかなり眉唾物だと考えて適当に聞き流さないと大切な資金を失うことになりかねません。
銘柄選びより大切なこと
銘柄選びよりも大切なことは沢山あります。例えば、私が心から尊敬している相場師の立花義正さんは「6773 パイオニ」の売買だけで生活をしていました。
最近では、日経225ミニや為替(FX)も取引ができる環境が揃っていますので、自分の得意とする投資対象を絞って売買をすることが昔よりやりやすくなっています。
一つの銘柄(225でもFXでも良い)に絞って売買をすることで、その銘柄の値動きの癖に慣れて行きますし、他の銘柄の値動きに目移りすることが無いので、自分の売買とチャートの間に余計な情報が入り込まない利点があります。
話しが少し、それましたが銘柄選びより大切なこと見ていきます。
これは、相場で生き残るためには絶対に必要なことだと私は思っています。
資金管理
相場は儲かることもありますし、損になることもあります。いわゆる勝った負けたの勝率を100%にすることは不可能ですし、高い勝率を目指すこととトータルで利益を残すこととは別物です。
続けて行けば、必ず負け(損)が出ますので、そのことをしっかりと考えて、自分の全体の資金に対してどれくらいの資金を張り込んでリスクに晒すべきかの管理は大切です。
相場が下手くそな人ほど、資金を余らせておくことがもったいないと考えて用意した資金の全てを張り込む傾向が強いです。
昔からある相場の格言に「相場のカネと凧の糸は出し切るな」という格言があり、この事は昔の人も今の人も人間である以上、儲けたいという欲がありそれが相場を難しくしていることが分かります。
売買ルール
その場の雰囲気で、場当たり的な売買を繰り返していても儲け続けることは難しいはずです。確かに、相場の状況と自分の行っている方法がうまくかみ合った時は、多少乱暴な売買のやり方でも儲けることができます。(相場の恐ろしい部分はこの部分です)
例えば、上昇相場が続いている状況であれば、多少引かされても損切りをしないで粘っていれば全体的な上昇の援護射撃もあり利益になることはあります。
上のような状況が続けば損切りをすることがバカらしく感じたり、仕掛ける際に細かいルールを設けることも面倒に感じるはずです。
しかし、自分の売買ルールを決めて、それをしっかりと守って行くという考え方が正しい考え方です。
売買ルールなんて決めなくても儲けられるという考えでは、一時は美味しい思いをすることができますが、後々大きな損を出してしまう可能性が高いです。
メンタル管理
どの銘柄を選んで買ってもそれが下がれば損になります。そして、上でも書いた様に上がる銘柄を100%の確率で選ぶことは不可能です。
これは、どんなに銘柄選びを厳密にしていっても、売買を繰り返して行けば必ず損になる売買が出てくるということです。
理屈や検証の段階では損になっても、痛くもかゆくもないですが、実践では損になれば資金が減ります。
損が連続して起これば、嫌な気持ちにもなりますし、取り返したいという焦りも出てくるものです。
こういった、自分のメンタルが原因で売買のリズムを崩したり、次の取引で一発勝負を掛けるといった感じで大損していく人は想像以上に多いです。
なので、銘柄選びも大切ですがまずは自分のメンタルをしっかりと管理できるのかを考える必要があります。
まとめ
これから上がる銘柄を当てるということは、不可能なことをやろうとしているとも言えます。確かに、業績が良かったりチャートの形が底に入っていると判断できれば、期待は高くなるのかもしれませんが、そこに絶対はありません。
なので、銘柄選び以外にも大切なことが沢山あるという事をよく理解しておくと選んだ銘柄が下がってしまっても、慌てることなく損切りなどの処理ができるようになります。
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