上のチャートはドル円の1時間足のチャートです。
青で引いた形はトライアングルですが、一般的に安値を切り上げる形のトライアングルは上昇の確率が高いとされています。
しかし、個人的にはこの根拠はかなり信ぴょう性が薄いものだと思っています。
なのでここでは、安値を切り上げる形のトライアングルが失敗(だまし)に終わった事例を見て行きたいと思います。
だましを回避する方法は追及していっても、答えのない迷宮に迷い込む可能性がありますので、この場合は素直に損切りになってしまいます。
問題はその後の展開をどう見て行くか?になるかです。
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損切りになることもあります
チャートパターンに完璧を求めたり、高い勝率を求めることはかなり無謀なことをやっていると考えましょう。なので、安値が切り上がっていくトライアングルや、高値が切り下がるトライアングルの方が勝率が高くなるかの様な錯覚にダマされると痛い目にあうことでしょう。
損切りになる時は損切りになりますので、一回一回のトレードの結果を気にすることは無意味です。
今回のパターンだと私の場合はAでトライアングル(もしくは水平線)を上にブレイクしたと考えAのポイントで買います。
赤のラインのどちらかに損切りラインを置いておきますので、どちらにしてもすぐに損切りになります。
損切りを遠くに置く方が良いと考えがちですが、今回のパターンの様にどちらにしても損切りになるのであれば近くの損切りの方がロスの幅は小さく済みます。
損切りの後どう考えるか?
Aのポイントで買って損切りになるのは仕方がないことですが、問題はその後おかしなことをやって傷口を広げてしまわないようにすることです。例えば、むきになってCのポイントで下側のラインに反応したと考え、もう一度買うとまた損切りになります。
今回のパターンではAの後はどこで買っても損切りになるはずです。
では、売れたのか?とも考えがちです。
確かに終わったチャートではBのブレイクアウトのポイントDのプルバックのポイントで売ることもできるかもしれません。
はじめから目線が売りであったのであれば、B、Dのポイントで売るのは正解です。
ただ、今回は最初は目線が買いでしたので、失敗直後に目線を売りに変更できるとも限りませんし、コロコロと目線を入れ替えていては、最終的には上昇した場合は往復びんたをくらう可能性もあります。
相場背景について
チャートパターンでトレードを行て行く際は左側のチャート状況をよく見て行くことが大切です。そのことはこちらの記事で書いていますので、参考にしてみて下さい。
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チャネルラインの成功のコツ!左側を確認
しかし、上の記事の様に綺麗に左側が読み解けない場合も多いです。
そんな場合はさらに上位足のローソク足を見てみるのも一つの方法です。
今回はドル円の1時間足ですので、日足を見てみましょう。
上は今回のチャートパターンが出ている時の日足です。
Aの部分が今回の1時間足のトライアングルの場面ですが、日足で見るとどうでしょうか?
青のチャネルラインの上限付近、赤の水平線の上限にも近いと感じます。
もちろん、ブレイクアウトをして上昇をしていくのであれば、どちらのラインも突き抜けて行くのですが、その場合は元々ボラティリティが高いタイミングであるとか、為替がどちらかに動きやすい大きなニュースなどが絡む場合が多いです。
私なら、ここではあまりブレイク方向(買い方向)にバイアスを掛けるのではなく、レンジの上限付近に近づいていると考え積極的な買いは控えるでしょう。
その様に相場背景をとらえていたのであれば、B・Cでの売りを待っていることも可能です。
だましを利用した売りの仕掛け
売りを待っていた場合はB・Cで売っていくのはセオリー通りの仕掛けですが、Aの地点から見れば価格は下で売っていることになります。
では、Aで売る方法は無いのかというと実はAで売る方法も有ります。
それは、この記事の序盤でお話ししていたAのポイントで買うのと真逆の発想で、水平線を一度上に抜けた後に水平線の下に価格が戻った所で売るという方法です。
これは、「ヘッドフェイク」「だまし」と呼ばれるパターンを逆手に取ったやり方です。
当然Aで買った人たちの損切りの売りもある程度は入ってきますので、下がりやすいですし、B・Dで売った場合より、高い位置で売っていますので、その後のちゃぶつきにも耐えることができると思います。
注意点としては、上位足で相場の背景をきちんと特定できていることと、水平線の下に入ったらすぐに売るのではなく、ローソク足が確定して終値が水平線の下になったことを確認することです。
まとめ
今回は、安値が切り上がったトライアングルのブレイクが失敗に終わったチャートパターンを見てみました。チャートパターンは、未来を当てる方法では無いです。
あくまでも、エントリーをする際に使う道具の一つです。
また、相場背景をきちんと確認できているか?いないか?で同じチャートパターンでも「買うのか」「売るのか」の判断が真逆になります。
基本的にはメインの時間足の左側の背景を確認するのが良いですが、それでもチャートを解読できない場合は上位足の確認もしてみましょう。
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