計算


FXは各国の通貨を買ったり売ったりするのですが、高金利通貨はスワップポイントが高いので、買いをメインで考える、いわゆるスワップ投資を行う人も多いと思います。

ただ、貰えるスワップポイントより下落幅が大きいと、含み損を抱えることになり、その含み損が自分の限界値を超えると損切りを余儀なくされる可能性はあるかと思います。


個人的には、FXはスワップ狙いで取引をするべきではなく、あくまでも相場の上げ下げの波を取りに行くべきだと考えています。

しかし、スワップ投資でも売りポジションを上手に作ることで相場の上げ下げとは関係なくコツコツとスワップポイントを貯めて行く方法があります。

あくまでも裁量トレードの補助として考えるのなら面白い考え方なので、ここではスワップポイントのサヤ取りについて確認していきます。

スワップポイントのサヤ取りとは?

買いポジションを建てるとスワップポイントがもらえるのですが、売りポジションを建てるとスワップポイントを取られるのはどのFX会社でも共通のルールです。

しかし、スワップポイントの額については各社で多少の違いがあります。

この多少の違いを上手く使い、
  • 買いスワップが多い会社で買いポジションを作る
  • 売りスワップが少ない会社で売りポジションを作る
と、買いと売りとのスワップの差を毎日貯めて行くことができます。

この時の注意点としては、必ず同じロット数で建てることと、建てるタイミングを同時に建てることです。

そうすることによって
  • レートが下落しても買いポジションは含み損、売りポジションは含み益
  • レートが上昇しても買いポジションは含み益、売りポジションは含み損
になり、同じロット数、同じタイミングで建てているのなら2つのFX会社の含み損と含み益を差し引きすれば、プラスマイナスゼロになるはずです。

これで、実質的にはスワップポイントの差の分だけ毎日貯めて行くことが可能になります。

こんな感じの方法をスワップポイントのサヤ取りと考えることができると思います。

スワップポイントの差を比較

この方法を実行するためには、FX会社選びが重要になります。

買いのスワップポイントがより多い会社、売りのスワップポイントがより少ない会社を選ぶとその分毎日の受け取りが多くなります。

2018年12月3日時点での各社のスワップポイントを比較してみます。

トルコリラの場合

主なFX会社のトルコリラのスワップポイントをまとめると
売りスワップ 買いスワップ
GMOクリック証券 -106円 +106円
外為どっとコム -130円 +120円
マネーパートナーズ -123円 +118円
みんなのFX -126円 +126円
ヒロセ通商 -209円 +124円
SBI FX -118円 +112円
外為オンライン -175円 +75円
FXプライムbyGMO -100円 +85円
(DMM FXに関してはトルコリラの取り扱いがありません)

このような感じになります。(スワップポイントは変動しますので基本的な数値だと理解して下さい。)

買いスワップが一番多いのはみんなのFXの126円です。


売りスワップが少ないのはGMOクリック証券の-106円FXプライムbyGMOの-100円になります。


例えば、みんなのFXで買いGMOクリック証券で売りをそれぞれ10,000通貨建てた場合は「126円-106円=20円」となり、毎日20円分のスワップを受け取ることができます。

売りをFXプライムbyGMOにした場合は「126円-100円=26円」となりますので、毎日26円分のスワップを貯めて行くことができます。

デメリットは証拠金維持率?

トルコリラを10,000通貨建てるのに必要な証拠金は大体8,000円~9,000円なので、買い用の会社に9,000円、売り用の会社に9,000円入金、合計18,000円に対して一日20円のスワップポイントが貯まる計算になります。

スワップポイントに変動がなければ、月に「20円×30日=600円」の利益になり、年間だと「600円×12ヶ月=7,200円」の利益になります。

投資金額が、18,000円なので、7,200の利益だと約40%(年率)の利益になります。


ただし、注意が必要なのが、証拠金に少しゆとりを持たせておかないと、含み損になる方のFX会社ですぐにロスカットになってしまいます。

これが、唯一のデメリットだと思いますので、証拠金をギリギリで回そうとすると失敗する可能性が出てきます。

もちろん、片方がロスカットになるのと同時に利益になっている方を利食いすれば、差し引きゼロになるのですが、そのタイミングが夜中だったりした場合は多少の誤差が出てしまいます。


なので、多少利回りが下がっても、暴落や急騰にもある程度は絶えられるだけの証拠金を入金しておく必要があります。


仮に、入金額を2倍にして10,000通貨づつ建てれば36,000円の入金に対して年間7,200円の利益になるので約20%。

3倍にして建てれば約54,000円の入金に対して7,200円の利益になるので、13.3%の利回り(年率)になります。


値段の上げ下げを気にせず、10%以上の利回りを出せる社債や投資信託はあまり無いと思いますので資産運用の方法として考えてみても面白いと思います。


2つのFX会社に30,000円ずつの入金をして合計60,000円の入金ぐらいにしておけば、2.0~2.5円程の下落や上昇に耐えられます。

もう少しゆとりを持たせたいなら、60,000円ずつの入金にすればロスカットまでの距離にゆとりは出てきますが、12万円の入金額に対しての利益率約6%になります。

約6%でもレートの上げ下げを気にせずコツコツと稼ぐことが可能なら十分うまみはあるやり方だとは思いますが、証拠金のさじ加減はご自身で計算して入金するようにして下さい。


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まとめ

FX会社のスワップポイントの差を取りに行くサヤ取りは、同じタイミングで、売りポジションと買いポジションを建てるので、レートの上げ下げとは関係なくスワップポイントの差を毎日コツコツと貯めて行くことになります。

上の表でも示した通りトルコリラの場合は、買いはみんなのFXが有利です。

みんなのFX


逆に売りはGMOクリック証券かFXプライムbyGMOが有利です。(大手であるGMOクリック証券の方が安定していると思います。)

GMOクリック証券



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