株式や先物などの商品を取引する際は、証券会社や先物の業者に手数料を支払います。
しかし、FXの場合は業者に払う手数料が無料になっていることが多いです。
多いというより、ほとんどの会社が手数料を無料にしています。
しかし、手数料が無料となっているから売買の際に経費が掛からないのか?と言うと違いますし、FXの業者も手数料を無料にしても、しっかりと利益を出せる仕組みになっています。
ここでは、FX業者が手数料を無料にできる仕組みについて見ていきます。
この仕組みを理解することで、たまに起こる大きなリスクやスリッページを回避することができますので、しっかりと確認しましょう。
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手数料が無料でも経費は掛かる!
FXではほとんどの業者が手数料が無料であると広告を出していますし、実際に手数料は無料です。しかし、実質的には手数料と同じようなものを投資家からしっかりと受け取っているので、まずはそのことを確認してみましょう。
スプレッドが実質的な手数料
FXにはスプレッドというシステムがあります。株には無いシステムですが、このスプレッドが実質的な手数料になっていますので、仕組みについて確認して行きます。
よくニュースを見ていると「現在の外国為替市場は1ドル108円71銭から108円73銭の間で取引されています。」などと表現されています。
これは、つまり、1ドルを買う場合は108円73銭、売る場合は108円71銭で売買しているという事です。
この買う場合と売る場合の金額のさがスプレッドと呼ばれるものです。
- 買いレート・買値(ASK)
- 売りレート・売値(BID)
このASKとBIDが
- 100.003円(ASK)
- 100.000円(BID)
買う場合は0.3銭高く買うことになりますし、売る場合は0.3銭安く売ることになります。
これは、手数料ではありませんが我々が売買をする際は、0.3銭マイナスからスタートします。
この辺りまで読んでくると、スプレッドが実質的な手数料になっていることが分かってきたと思いますが、もう少し説明をしていきます。
pipsについて
よくFXの単位でpips(ピップス)という単位を見かけると思いますし、実際に私もpips単位で管理しています。
今回はドル円で例え話をしていますが、ユーロドルなどのドルストレートと呼ばれる通貨もあり、その場合は円や銭ではなく、ドルやセントとなります。
クロス円とドルストレートを売買していると、単位がごちゃごちゃになってしまいますので、pipsを使うことで、ややこしさが無くなりますのでpipsは便利な単位です。
では「1pipsは何銭か?」
と聞かれ即答できるでしょうか?
答えは、「1pips=1銭」です。また、ドルストレートの場合は「1pips=0.01セント」です。
つまり、ドル円が108円.71銭であれば「108.71」と表示されていて、最後の1の部分のケタが1pipsとなります。
最近では小数点以下を3ケタまで、表示するのが一般的になってきていますので、その場合は「108.712」といった表示になり、右から二番目の(小数点の2桁目)が1pipsとなります。
ドルストレートの場合は、例えばユーロドル「1.34521」といった表示(小数点以下が5ケタの表示)の場合は、右から数えて2つめのケタ(小数点以下の4ケタ目)が1pipsの部分になります。
「1.34521」の例えでは2の部分になります。
ややこしい話ではありますが、慣れてくるとすぐに分かるようになりますし、pipsはFXを行う上で大切な単位ですので覚えておきましょう。
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スプレッドが固定ではない理由
スプレッドの幅を広くすればその分業者は儲けやすいですが、当たり前ですが、トレーダーは0.1銭でもスプレッド幅が狭い業者を選びます。競争が激化しているこの時代に、スプレッド幅を広げるというのはFX業者としても難しいのが実情です。
基本的には、FX業者はドル円の買いの注文が入ったら、インターバンクという金融機関や証券会社等の限定された市場参加者が取引を行う市場から、ドル円を仕入れてきてそれを売っていることになります。
なので、インターバンクでのスプレッド幅が0.1銭だったとしてもFX業者のスプレッドが0.3銭であれば、FX業者は0.2銭の利益になります。
しかし、狭いスプレッド幅でも十分にに儲けられるぐらいFXの参加者が多いのです。
よくFXの業者のホームページにはスプレッド原則固定(例外あり)と書いています。
この原則固定(例外あり)という部分ですが、
- 早朝の時間帯
- 海外の取引所が休日の日
- 雇用統計などの主要経済指標の発表の前後
- 天災地変や大統領選挙などの予想外のビックニュースが起こったとき
これは、流動性が低い時間帯や為替の変動が激しい時は、FXの業者も仕入れた瞬間に値段が飛んでしまうこともあり、その対策としてスプレッド幅を拡大させているのです。
低いスプレッドだと見たので、口座を開設したのに話が違うぞ!!と感じることもあるかもしれませんが、基本的にはどのFX業者もある程度同じと言えますので、その点は手数料を払って行う株の取引とは少し勝手が違うと頭に入れておきましょう。
例えば、10pipsで損切りをしよう!と考えていた場合にスプレッドが10pips以上広がると、MT4などのチャート上では損切りに掛かってなくても損切りになってしまうことがあります。
なので、あらかじめ予定が分かっている、雇用統計などの主要経済指標の前にはポジションを一度ゼロにするか、スプレッドが拡大しても耐えられる時間軸での売買は徹底するようにしましょう。
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まとめ
今回はFXの手数料が無料であるのはなぜか?を見てきました、実質的にはスプレッドの分が手数料になっていますので、基本的にはスプレッドが狭いFX業者を選ぶ方が有利です。また、スプレッドは原則固定と書いてあっても幅が拡大することもあります。
この拡大の幅についてはFX業者が任意に決めていることです。
基本的には大手の会社であれば、その点も安心感も出てきますので、あまり聞いたことが無い会社で取引をすることはお奨めできません。
大手であればスプレッド以外にも、ツール(ニュースやチャート)が充実していますし、取引画面のデザインなども注文しやすい事が多いです。
いずれにしても、一つのFX業者だけではそれらの判断もつきませんし、例えば業者側でサーバーがダウンしてしまった場合などのことも考えれば、FXの口座は複数の会社で開いておく必要があります。
色やデザインなど個人の好みなども出てきますので、実際に色々と使ってみてメインの口座を決めるようにしましょう。
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