例えばデイトレードで仕掛けたポジションは、必ずその日に手仕舞いをしないといけないのでしょうか?
もちろん含み損になっている場合は、それを粘るのは愚の骨頂ですが、FXのように24時間連続してチャートが動いている場合に、せっかく上手いところで仕掛けることができたのに手仕舞いをして自ら流れを断ち切るのはもったいないという考えもできます。
次の日に新たにポジションを作る場合は、前日の仕掛け値より不利な値位置になることもあり、わざわざリスクを取りに行っている可能性もあります。
しかし、全部のポジションをひたすらホールドするというのは心理的に厳しいです。
なので、早く低リスクの状態にしておいて、含み益をできるだけ引っ張ることができれば理想的です。
全てのトレードで完璧な利食いはできないかもしれませんが、一つのヒントになりそうなのが、分割決済という方法です。
しかし、分割決済にも弱点は存在しますので、盲目的に取り入れる前に色々と確認したいこともあります。
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分割決済のメリット・デメリット
分割決済のメリット
分割決済のメリットとしては、相場の波が小さい時にも、大きい時にも対応できることです。また、分割決済の値幅や落として行くロット数などに色々と変化を加えて行くことができますので、決済時のバリエーションを増やすことができます。
例えば、15~20pips利が乗ったら全体の半分を利食いして、残りの半分を+50pips、+80pips、+100pipsで順次利食いをしていくオーダを並べておけば、10~20pipsで一回目の利食いが終了しますので、その後は全てが損切りになるリスクが無くなります。
心理的にも、まずは利益を確定したいという満足感も得ることができますので、残りのポジションをホールドするゆとりができます。
例えば上昇途中の相場なら、安い所で買った玉を一度利食いしてしまうと、次の日は前の日より高い値段で買うことになることが多いです。
であるならば、最初に買った玉をホールドしておいた方が有利なので、段階的に利食いをしていくことで、有利な玉を残して大きな値幅を取りに行くことが可能です。
関連記事:FXは利益確定のタイミングが難しい!欲や迷いを減らすコツ!
分割決済のデメリット
分割決済にはデメリットもあります。この決済のやり方で注意したいのは、少し伸びた所で半分ぐらいを利食いして、残りの半分を引っ張っているのですが、これは見方を変えると利益の受け皿を小さくしているとも考えることができます。
少しも、利が乗らない時は全ての玉が損切りになるので、勝率が50%ぐらいだとトータルではあまり手元に利益が残らない可能性も出てきます。
もちろん、利食いの回数やpips幅によっても違いは出てきますので、その辺りは色々なパターンを研究してみると良いです。
関連記事:FXの建値決済は有効?利が乗ったらストップオーダーを動かす?
分割決済のパターン例
いくつか分割決済のパターンをあげてみます。ロット数に関しては、多いと感じた場合は1,000通貨や100通貨で取引が可能なFX会社もありますので、そちらで取引を行えば同様のことが可能です。
10単位の場合
pips | ロット数 | 確定利益 | 利益累計 | |
---|---|---|---|---|
1回目 | +20pips | 5ロット | +10,000円 | +10,000円 |
2回目 | +40pips | 1ロット | +4,000円 | +14,000円 |
3回目 | +60pips | 1ロット | +6,000円 | +20,000円 |
4回目 | +80pips | 1ロット | +8,000円 | +28,000円 |
5回目 | +100pips | 1ロット | +10,000円 | +38,000円 |
6回目 | +200pips | 1ロット | +20,000円 | +58,000円 |
6単位の場合
pips | ロット数 | 確定利益 | 利益累計 | |
---|---|---|---|---|
1回目 | +20pips | 3ロット | +6,000円 | +6,000円 |
2回目 | +40pips | 1ロット | +4,000円 | +10,000円 |
3回目 | +60pips | なし | +0円 | +10,000円 |
4回目 | +80pips | 1ロット | +8,000円 | +18,000円 |
5回目 | +100pips | 1ロット | +10,000円 | +28,000円 |
4単位の場合
pips | ロット数 | 確定利益 | 利益累計 | |
---|---|---|---|---|
1回目 | +20pips | 2ロット | +4,000円 | +4,000円 |
2回目 | +40pips | なし | +0円 | +4,000円 |
3回目 | +60pips | 1ロット | +6,000円 | +10,000円 |
4回目 | +80pips | なし | +0円 | +10,000円 |
5回目 | +100pips | 1ロット | +10,000円 | +20,000円 |
ここでは3パターンを例としてあげましたが、これはあくまでも例なのでご自身でpipsの幅や回数などを模索して下さい。
利食いの回数が多くなると売買がその分複雑になりますので、はじめは3分割か4分割ぐらいで練習をして、少しずつ分割の回数を増やして行く方が良いと思います。
まとめ
海外の書籍などには、よく半分利益を確定させて様子を見るといった表現が出てきます。分割決済を採用するかどうかは、考え方たによって意見が分かれますが、この方法が自分の手に合っていると感じたのであれば、FXであれば1,000通貨や100通貨から取引が可能な会社もありますので、練習は可能です。
やりようによっては、デイトレードとスイングトレードの良いとこどりができる可能性もありますので、研究の余地はあると思います。
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