ここでは、期待値について書いていきますが、私は学者ではないため数学的には少々ずれている説明になるかもしれませんが、FXで勝つための考え方という観点で読んで行ってください。
勝率に関して意識している人も多いですが、この記事を読み終えたことには「勝率が高い手法=勝てる(儲かる)手法」ではないことが理解できると思います。
少し難しい話になるかもしれませんが、トレードで儲け続けるためには必要な考え方ですので、目を通してみて下さい。
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期待値と勝率について
期待値は確率論の中の話で、例えばサイコロを振った時に- 偶数が出るかもしれない
- 奇数が出るかもしれない
- 「1」が出るのは何回に1回
- 「3」と「4」と「6」が出ないのはどれくらいの頻度
サイコロのゲームを使って期待値を説明
サイコロをを使ったゲームを例えにして、期待値について説明をしていきます。説明のために、サイコロに特定のルールを加えます。
ルールは、100円の参加費でサイコロを振ることができて、
- 1が出たら20円
- 2が出たら150円
- 3が出たら30円
- 4が出たら120円
- 5が出たら110円
- 6が出たら150円
参加費が100円なので
- 1が出たら-80円(負け)
- 2が出たら+50円(勝ち)
- 3が出たら-70円(負け)
- 4が出たら+20円(勝ち)
- 5が出たら+10円(勝ち)
- 6が出たら+50円(勝ち)
しかし、マイナスになる時には大きめのマイナスになるのでそれが気になる所です。
このゲームに参加することが、得なのか損なのかを判断するのに期待値という考え方が役に立ちます。
期待値の計算式は
期待値=20円×1/6+150円×1/6+30円×1/6+120円×1/6+110円×1/6+150円×1/6
となり、このゲームの期待値は「約96.6円」となります。
つまり100円の参加費に対して期待できる儲けは1回あたり96.6円だと考えることができます。
もちろん「6」や「4」が出ることが続くこともありますが、基本的には回数を増やしていけば1回あたり「約-3.4円」の損になって行くということになります。
ここでよく確認したいのは「2、4、5、6」が出た時はプラスになるので勝ちが4回、負けが2回なので勝てる確率の方が高く一見すると良さそうに見えることです。
確かに勝率は高いゲームなのですが、負けるときの金額が大きいので期待値が低く、回数を重ねて行くとトータルでは負けるゲームだと言えます。
トレードでも勝率が高い売買手法なのにトータルでは儲からないということもあり、その原因の一つに期待値の低さがあります。
それだけで稼げる稼げないが決まるわけでは無いのですが、トレードで儲け続けるためには期待値が高い方が有利で、期待値と高勝率はイコールにならないと言えます。
関連記事:FXで大きな損失を防ぐ資金管理!勝率よりも期待値を意識する!
期待値がプラスの売買を行うために
勝率と損小利大のバランス
勝率が高くても期待値がマイナスになることは上で説明しましたが、勝率が80%~90%を保てるのであれば稼ぐことも可能です。しかし、勝率を高く保つということは難しく、ほとんどのトレーダーがそれを目指して失敗している現実もあります。
勝率をそれほど高くしなくても儲かるためには、「損切り幅 < 利食い幅」になれば良く、勝率を高く保つよりもこちらの選択の方が簡単です。
色々と調べていると
- リスクリワードレシオ
- プロフィットファクター
- シャープレシオ
関連記事:FXは損切りしない方が儲かる?戻らない場合はどうなる?
勝率が低すぎてもメンタルが邪魔する
損小利大になっていれば勝率が高くなくてもトータルで儲かると書いてきましたが、勝率が10%~30%ぐらいだと、負ける回数の方が圧倒的に多いのでメンタル的にはかなり厳しいです。売買ルールを作る際には現実のお金が掛かっていない状態ですので、何連敗しようとメンタルに負荷は掛かりませんが、実際にお金を掛けて10連敗、20連敗と負けが続いた場合に耐えられるかも考えておく必要があります。
- 期待値
- 勝率
- リスクリワードレシオ
- プロフィットファクター
- シャープレシオ
そして、メンタル的要素が邪魔をして、計算通りにトレードができないからトレードが難しいのです。
なので、期待値が高く儲かりそうな売買ルールを作成できたとしても、リアルトレードでは検証通りにならないことが多いことは、はじめから覚悟しておきましょう。
検証とリアルトレードに誤差が出ることは当たり前ですし、結果があまりにも違い過ぎて大きなショックを受けるかもしれませんが、そこで諦めずに何度も何度もトライアンドエラーを繰り返して行くことが自分の血となり肉となります。
まとめ
ここでは期待値について書いて見ました。結局のところは、「損切りの幅」「利食いの幅」「勝率」のバランスが大切で、勝率を高く保つことは難しいので、勝率を高くすることより「損小利大」になるような考え方をする方が効率的です。
ただし、あまりにも勝率が低いと連敗に耐えきれませんので売買ルールを作成する際は、リアルトレードでお金が掛かった状態のメンタル的な部分も考慮して作成することが大切です。
関連記事:FXは勝率が低い手法でも勝てる?メンタル的に耐えられる?
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