FXに限らずトレード全般に言えることですが、自分なりの売買ルールを作成することはとても大切なことですし、絶対に必要なことです。
売買ルールと聞くとシステムトレードの様なイメージを持つかもしれませんが、裁量トレードスタイルであっても、やはり売買ルールは必要です。
しかし、売買ルール=必勝法(聖杯探し)になるとそれは方向性が違います。
この記事では、売買ルール作成する目的や作成するためのポイントについて見ていきたいと思います。
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目次
売買ルールを作成する目的
売買ルールを作成する目的は、儲かる手法を作り出すこととは、違うと私は考えています。もちろんお金を稼ぐためにトレードを行っていて、そのための売買ルールなので全く違うとは言い切れないのですが、単純に儲かる手法を作るだけではない目的があります。
人それぞれ考え方はあると思いますが、私の考えとしては、売買ルールを作成して売買を行うメリットとしては、ある程度は売買に統一性ができて、上手くかなくなってきたときに、後から見直して自分の売買を手直し(反省)することが可能になることだと思います。
もちろん、売買ルールの元に売買を繰り返していくことで、とんでもない売買をしない抑止力にもなってくれます。
それなりの金額を運用することになりますと、連敗が続いたりするとメンタル的に厳しくなってきたりします。
それでも、誰かが助けてくれることはありませんので、事前に売買ルールを作るなどのちょっとした工夫が月間や年間の損益に大きな違いを出します。
なので、面倒かもしれませんが売買ルールを作成することを検討しましょう。
もちろん売買ルールなしで、その場の雰囲気や感覚だけでトレードを行うことは可能ですが、それだと後から見直した時に何をやっていたのかがイマイチ分からないです。
ルールを的確に守ることができるかどうかは別の問題ですが、まずは売買ルールを作成してみることは大切です。
関連記事:FXの売買記録・トレード日記の書き方!
具体的な作り方について
売買ルールを作成方法についても確認して行きます。まず売買ルールを作成する時は、ポジションがゼロの状態で作成することが大切です。
ポジションを抱えた状態では、人間である以上どうしても保有中のポジションに気がとられながらの作業になりますので、白紙の状態からルールを作ることが難しいので、この事は始めに書いておきます。
とにかく手を動かす
売買ルールを作成すると言っても、PCの前に座って頭の中で考えていても突然、浮かんでくるものではありません。なので、ノートを用意してとにかく手を動かしましょう。
これまでに、読んできた本、購入した情報商材などで見かけたルールやインジケータを思いつく限りノートに書いていきます。
そして、明らかに違うと感じるものを消していき、最終的に自分がやりたい方向性を決めていけば良いのです。
ルールを作成する際に必要な項目としては最低でも
- 売買する通貨ペア
- メインとなる時間軸
- 仕掛けのルール
- 手仕舞いのルール
売買する通貨ペア
一つの通貨を売買する場合もあれば、複数の通貨を売買する場合もあります。ドルストレートが好きな人もいますし、クロス円が得意な人もいます。
またユーロ/ドル・ユーロ/円・ドル/円などの三つの動きを見ながら行うトレードもあるかもしれません。
複数の通貨を監視するのであれば、同じタイミングで複数の通貨に仕掛ける必要もあるかもしれませんが、同時に沢山の通貨を仕掛けるとリスクも大きくなります。
例えば、ドル/円・ユーロ/円・ポンド/円を同時に買ってしまうと、円売りのポジションを同時に3つもっている状態ですので、損切りになるときは全て同じようなタイミングで損切りになることも考えられます。
なので、同じタイミングで仕掛けのルールが出た場合は、どの通貨を優先させるかなども決めておくと良いでしょう。
メインとなる時間軸
例えばスキャルピングをやりたいのであれば5分足がメインだったり、場合によっては1分足が必要かもしれません。デイトレードであれば、15分足や30分足、1時間足がメインの時間足になるかもしれません。
スイングやポジショントレーであればもう少し上の4時間足や日足がメインの足になってきますので、自分が最終的に仕掛けの判断をする時間足を決めましょう。
関連記事:FXで売買ルールが決められない?作れない時の解決方法!
仕掛けのルール
これが決まっていないことには売買がスタートしませんので、ここから決める人も多いかと思います。基本的には、自分のお金を使って自分で売買をするためのルールですので、こうしなくてはならないという決まりはありません(自由度が高いので作るのが難しいのですが…)ので、ここは本当に個人差がでる項目です。
一本の水平線でも、
- 水平線をブレイクアウトしたら順張りで仕掛ける
- 水平線にタッチしたら逆張りで仕掛ける
- 一度、ブレイクアウトを見送ってもう一度水平線の内側に値が戻ったらブレイクアウトのダマしを利用して仕掛ける
トレードの判断にインジケータを使うのなら、使うインジケータが
- どうなったら仕掛ける
- どうなったら手仕舞う
など、いくらでも出てきてしまうのですが、ポイントとしてはあまり複雑にならない方が良いことと、リアルタイムで動いているチャートでも判断ができるルールにしましょう。
手仕舞いのルール
これは、利益確定と損切り(ロスカット)のルールです。- 利益の幅や損切りの幅をpips数で決める。
- チャートの形をみて直近高値・直近安値の少し外の部分にまずは、損切りのラインを決めて、それに応じて利益確定の幅を決める。
この方法だと、損益の金額ベースでその都度、仕掛けるロット数が変わることになります。
また、一括で手仕舞いをする必要もありませんので、ある程度含み益が出たら半分利益を確定させて、残りの半分を順次利食いをしていく分割決済もあります。
含み益の状態から損になるのが嫌な場合は、一定の含み益が出たら、損切りラインを仕掛け値にずらして、最悪でもトントンの状態で逃げるといった方法もあります。
関連記事:FXは損切りしない方が儲かる?戻らない場合はどうなる?
その他には
その他にもルールに入れ込んでおきたい項目としては、相場が上昇中なのか、下落中なのか、もしくは横ばいなのかを判断するのに、仕掛ける時間軸(時間足や分足)よりも上位の足を使うのなら、相場の背景を見極めるための項目。
手仕舞いまでに玉の操作が入る売買であれば、ナンピンやツナギについてある程度は決めておく必要もあります。
売買が軌道に乗ってきたらどのようにロット数を上げていくのか?(手仕舞いの部分でも少し触れています)
などなど、現時点で自分が思いつく限りのことをノートに箇条書きにして、一つ一つじっくりと考えていきましょう。
時間軸の概念とルールのアップデート
最後に、時間軸の概念とルールのアップデートについて私の思うところを書いて、この記事を締めくくりたいと思います。まずは、時間軸の概念ですが、過去検証や売買ルールを作る際は出来上がったチャートを見て作成していくのが一般的です。
この時に注意したいのは、例えば日足で20本のチャートが形成されていたときは20日間掛かるということです、含み損をある程度抱えるルールであればその20日間の心境がどのようなものなのかも考える様にしましょう。
これは、1時間足ぐらいでも言えることで、終わったチャートであればもちろん耐えられるのですが、実際にそれなりの額を張り込んで寝たり起きたり、仕事に行ったりを過ごすことが可能なルールなのかをよく考えて売買ルール作成しないと、せっかく作った売買ルール通りに売買ができないことになってしまいます。
関連記事:FXの横軸は意外と重要!チャート分析するときは時間の概念も必要!
また、売買ルールは一度作ったらおしまいではなく、50回とか100回の売買が終了した時点でもう一度見直して、少しずつアップデートをしていきましょう。
そうすることで、誰にもまねできないオリジナルの売買ルールが出来上がってきます。
トライアンドエラーを何度も何度も繰り返すうちに、自分の腕も上がってきますし、売買ルールを作成するのも上手くなってきます。
大切なことは、とにかく手を動かして作業をすることと、無理な資金でトレードをしないことです。
まずは、沢山儲けることより、生き残ることを主眼に置きましょう!!
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