選択


FXを行うにあたり、売買ルールが大切なことは以前の記事でも紹介していますが、
  • 順張りが良いのか?
  • 逆張りが良いのか?
という問題も出てきます。

ここでは、順張りと逆張りについてどっちが「損しにくいのか」「勝ちやすい(儲けやすい)」のかなどについて考えて行きたいと思います。


安く買って高く売りたいので逆張りが個人投資家には好まれる傾向にありますが、その一方で逆張りは相場の流れに歯向かっているので、逆張りは勝てないといった意見もあります。


最近ではトレンドフォローという考え方も浸透しているため、逆張りは危険であるという意見も多いですが、逆張りが危険で順張りが安全なのかは一概に言えない部分もありますので、どちらが良いのかは人によって意見が分かれます。

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順張り、逆張りについて

まずは、順張りと逆張りの概念を見て行きます。

順張り



順張りの考え方としては、例えばドル円が100円→101円→105円と上がってきた。

だから、今は上げ相場なので今後も上がるだろうし、仮に200円まで到達するのであれば、必ず110円や150円は通過していくだろうと考えて上昇途中で買っていく考え方です。

しかし、相場に勢いがなければ買ったはよいが、すぐに反転してしまうことも多いです。

基本的には勝率は低いかもしれないが、取れるときは大きくとれるといったスタイルになりますので、勝率の低さに耐えることができるかがカギとなります。

順張りのメリット、デメリット

トレンドが発生している(発生していると思われる)場面でブレイクアウトをしていくのが順張りの一般的なやり方です。

この方法は高値をブレイクしたところで買う、安値をブレイクしたところを売るという単純なやり方なのでエントリーポイントが探しやすいメリットがあります。

また、上手く行く時はエントリー直後から一気に利益が伸びて行きますので、利益になる時はポジション保有中のストレスはあまりないです。

デメリットとしては、勝率が低いことです。

基本的には大きなトレンドが発生する場面はあまりないのでブレイクアウトで仕掛けても、すぐに反転して損切りになることが多いです。

しかし、今回のブレイクアウトが上手く行くのか、失敗するのかを事前に知る方法は無いので、勝率が低くても仕掛けて行かないといけません。

期待値が高いルールであれば続けて行けば最終的には儲かると言っても、途中の連敗に耐えられるかは微妙なところです…

逆張り



逆張りの考え方は、ドル円が105円→103円→101円と下がってきたから、そろそろ上がる(反発する)だろと考えて買って行くのが逆張りの考え方です。

安く買って高く売りたいので、スワップ投資などを行う個人投資家は逆張りを好む傾向があります。

ヘッドアンドショルダーやダブルボトムなどを確認した辺りから、仕掛けて行くことも相場の転換期をとらえるといったことになりますので、逆張りと考える人もいます。

逆張りのメリット、デメリット

逆張りのメリットはレンジ相場でも上げ下げの往来を取りに行けることです。

大きなトレンドが発生することは希なので、逆張りの方が勝率が高いですし、動きが小さい(ボラティリティが無い)相場が1年2年と続くこともあり、そんな場合は逆張りの方が圧倒的に有利といえます。

デメリットとしては、仕掛けてから含み益になるまで時間が掛かることと、相場の流れに歯向かって仕掛けているので、損切りの判断が遅れた場合は大損になってしまうリスクがあることです。

いわゆる「コツコツドカン」になってしまうのも逆張りのデメリットです。


理論上は、今がレンジ相場なのかトレンド相場なのかを見極めて、順張りと逆張りを上手く使い分けることができれば、どんな相場でも儲かるのですが、それができれば苦労は無い…といた感じでレンジ相場なのかトレンド相場なのかを見極めて戦略を変えるとう考え方は非現実的な考えです。


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押し目と戻りについて

順張りと逆張りという考え方があるのですが、押し目と戻りという考え方もあります。

相場は上がるにしても下がるにしても、ジグザグと小さな並みを作りながら動いていきますので、上昇中でも小さな下げ、下落中でも小さな上げがあります。

押し目



上昇の途中で、現れる小さな下げを「押し目」などとも呼ばれます。

上昇途中であるなら、短期的な下げは押し目であると判断して買う方法もあり、押し目を買うということは、中長期的には上げの方向(順張り方向)の中で短期的な逆張りをしていることになります。

戻り



押し目とは逆に下落中に現れる小さな上げを「戻り」と呼んだりします。

全体的な流れが下げだと考えるなら、短期的な上昇は場合は戻りだと判断して売るという考え方です。

戻りを売るということは、中長期的には下げの方向(順張り方向)の中で短期的には逆張りをしていくことになります。

タイトルにある「損しにくくて勝ちやすい」場面は、
  • 押し目付近での買い
  • 戻り付近での売り
になるかと思いますが、そもそも今が上げ相場なのか?下げ相場なのか?勢いはあるのか?などを判断できないと、押し目や戻りで仕掛けて行くことはできません。

また、チャートが右端で動いている最中にこれらの判断を下して行くことは非常に難しいですし、思惑と違う動きをした場合は損切りをしないと大きな損失を出してしまうことには変わりはありません。


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難易度はどちらも同じ

ここまで、順張り・逆張り、押し目・戻り、などについてメリット・デメリットを交えながら見てきました。

どのパターンにも一長一短があるので、どの方法がより簡単であるかは何とも言えないです。

そもそも、
  • 順張りで仕掛けるのか?
  • 逆張りで仕掛けるのか?
という問題は、トレードの一部を見ているにすぎません。

それ以外にも、
などの要素も大切なことです。

順張りで仕掛けようとも、逆張りで仕掛けようとも、儲かるときは儲かりますし、損するときは損します。

なので、難易度としては順張りも逆張りもそれほど変わらないです。

どちらの方が「損切りがやりやすいか?」「利益が伸ばしやすいか?」といった問題についてもそれは自分の心の中で起こっているメンタル的な要因なので、順張りなのか逆張りなのかとは別の問題と考えるべきです。


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順張りと逆張りを使い分けることは難しい

上の方でも少し書きましたが、相場環境に合わせてその都度、順張りか逆張りかを変更してトレードを行うことはかなり難しいです。

やはり、一人の人間がやることなので二つの目線を同時に取り入れながらチャートリーディングをしていくと混乱してしまいますし、その都度自分にとって都合が良い方を選択してしまう可能性も高いです。

何回かは都合よく勝てるかもしれませんが、やはり回数が多くなってくると売買に一貫性がないため虻蜂取らずの様な感じになってしう原因になります。

また、順張り、逆張りがランダムに入っているため後から売買を見直したときに結局どちらが良いのかを判断することもできません。

なので、自分は順張りをやるのか、逆張りをやるのかをはっきりと決めて、一度決めたらしばらくの間は同じやり方を貫いていく必要があります。

例えば、1年ぐらいやってみて上手く行かないなら売買を見返してみてやり方を変更する必要がありますが、1ヶ月や2ヶ月ぐらいの単位でやり方を変更してしまっては、売買結果のデータとしては少し物足りないです。

上手く行かないので変更したくなる気持ちは分かりますが、いつまでも上達しない人はやり方コロコロ変更する傾向が強いです。

上手く行かない期間がある程度あっても、耐えられるようにロット数を下げてでも同じことを続けることが大切です。

まとめ

逆張りは勝率が高いが損をする時は大きな損になり、順張りは儲かるときは大きいが勝率が低いというのが一般的に言われていることです。

また、最近はトレンドに歯向かって、仕掛けて行く逆張りが危険であると論じる人も多いですが、損切りができないのであれば、順張りでも危険です。

順張りを選ぶか、逆張りを選ぶかは自分の性格などをよく考えて選ぶようにしましょう。

はじめのうちは、相場の局面を見極めて順張りか逆張りかを変更することは考えずに、どちらかを極めて行く姿勢でトレードの戦略を考えると良いです。



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