相場環境にも色々とあり、動きがある期間もあれば、動きが少ない期間もあります。
この相場の変動幅のことをボラティリティといい、「動く相場をボラがある」「動かない相場をボラがない」などと言います。
基本的には、ボラが無いと損切りには掛かるけど、利食い幅までは動かないのでトレーダーとしてはボラが無いのは厳しい相場環境と言えます。
よく、
- ボラが無い日は無理をしないこと!
- 動きが無い相場のときは休む方が良い!
なので、実際に自分がトレードを行っていてチャートが右端で動いている時には、その判断を下すのは意外と難しいです。
ここでは、そんなボラティリティに関して少し考えをまとめてみます。
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目次
相場はいつでも難しい
値動きが少ないと利食い幅まで動きませんので、難しいと感じることも多いですが、逆に値動きが荒すぎてもすぐに損切りに掛かってしまうので、それはそれで難しいです。なので、今が取りやすい相場環境だと思える期間は実は、それほど無いというのがリアルな感想だと思います。
タイムフレームを見直す
値動きが無い相場環境でも全く動いていない、というわけでは無いです。ある程度値動きがあった時には、仕掛けてから利食いできるまでの時間が短かった(その日のうちに決済できた)のに、動きが少ないと利食い幅まで到達するのに時間が掛かる(2~3日掛かる)ことが多いのでイライラしたりすることが多く、それがやりずらいと感じる一つの要因になっていることもあります。
そんな場合は、これまでデイトレードを主体に行っていたのであれば、デイトレ+αぐらいの間隔で少々タイムフレームを長くする必要が出てきます。
短い時間軸で売買を行っていたものを長い時間軸にしていくことは、慣れるまでは大変ですが、相場環境に歯向かっていても意味がありませんので、一度検討してみましょう。
ブレイクアウトを中断する
ブレイクアウトの手法は、ある程度の値動きが必要です。なので、ボラティリティが無い相場環境ではブレイクアウトで仕掛けると、ほとんどが損切りになってしまいますので、ブレイクアウトをメインの手法としている場合は少し戦略の変更が必要になります。
ブレイクアウトのダマシを利用した仕掛け方もあります。
↓ ↓ ↓
FXのブレイクアウトのだましを逆手に!ヘッドフェイクとは?
ボリンジャーバンドのスクイーズからエクスパンションを利用するなどの、収縮から拡大の部分を利用して利益を出す方法も、これと同じですのでやはり厳しいと思います。
ただし、値動きが小さくなってきている(煮詰まってきている)という事は、エネルギーが溜まっている状態ですので、その後にブレイクアウトが決まりやすい状態とも言えますので、小動き相場が今後もしばらく続くのかを見極めるのは難しいです…
関連記事:FXでボリンジャーバンドのバンドウォークを取る!利益確定のコツ
ポンドなど元々値動きのある通貨を売買する
ポンドは値動きが荒いことで有名です。基本的にはドルやユーロをメインに売買をしている場合でも、ボラティリティがない状況が長引いてきたら、その期間だけはポンドの売買をすることによって問題が解消されることもあります。
ただし、基本的には自分の得意としている通貨の値動きが元に戻った場合はポンドの売買は辞めて元の通貨に戻した方が良いです。
関連記事:FXでドル円が動かない時の対策!小動き相場が続くときは?
相場との距離感
値動きが無い状態(ボラが無い状態)であったとしても、それがいつまで続くかも分かりませんし、その間相場から完全に離れてしまうと、売買に復帰するタイミングが取りずらいです。なので、ボラがあろうとなかろうと相場との距離感は付かず離れずで、一定の距離感を保っている必要があります。
結局のところは、ボラが無くてもチャートリーディングを続けて、難しいと感じながらも売買を続けて行く以外には無いのかもしれませんが、注意点もいくつかありますので確認して行きます。
pips数ではなくロット数で稼ごうとするのは危険
値動きが無いので、ロット数を上げて細かいpipsを小刻みに取って行こうと考える可能性も出てきますが、これは危険な考え方であまりお奨めできません。この方法をやっていくと、売買を頻繁に繰り返すことになりますので、いわゆる「ポジポジ病」の癖がついてしまう可能性が出てきます。
また、本来自分が取ろうとしている値動きに、相場環境が戻った場合にそれに対応できなくなります。
本来はそこそこ値動きがある状態がトレーダーとしては美味しい状態ですので、やはりその値動きで取り損なってしまうのは、かなり取り損ねた感覚が残ると思います。
その「失敗した!」という思いから余計な売買をしてしまい、売買のリズムが狂ってしまうことも良くありますので、細かいpips数をロット数を上げて取ろうと考えるのは危険です。
関連記事:FXで良いポイントまで待てない?仕掛けも利確も早くなる原因
損切りしない
値動きが小さく、レンジ相場で上下に往来をしている場合、損切りをしても結局は元の値段に戻ることがほとんどですので、損切りが無意味に感じ、損切りはしなくても良いのでは?と考えてしまうこともあります。
しかし、例えばその方法で10回上手くいったとしても、11回目に大きなブレイクアウトが起こり大損をしてしまうと、10回の売買でコツコツと積み上げた利益は一気に吹き飛びます。
コツコツドカンとなるこのような失敗は、誰でも一度や二度は経験することですが、いつまでも同じことを繰り返していては、資金が底をついてしまいますので、損切りをしないという選択はどんな相場環境でもNGです。
損切りを躊躇なく行えるようになるためには、ある程度の練習が必要です。
練習期間の間は利益を深追いせずに、チャート分析のコツや損切りにの練習を極めて行くべきです。
まだ、経験が浅いのであれば10,000通貨での取引ではなく、1,000通貨での取引で練習をすれば損切りをマスターする近道になります。
まとめ
相場には- 上げ相場
- 下げ相場
- レンジ相場
- 値動きがある相場環境
- 値動きがない相場環境
一時期かなりの利益を上げることができた、カリスマ的なトレーダーが、数年後には消えてしまうのは、自分のやっていたことと、相場環境がたまたまマッチしていただけだった…ということもあります。
なので、どの相場環境でもある程度無難に乗りこなせるようになるためには、それなりの経験値が必要となり、それを体感できるためにはやはり、5年以上の期間は必要になると考えておいた方が良いかと思います。
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