トレードにおいて今後、上がるのか?下がるのか?をかなりの高確率で当てることは難しいです。
どこまで追求しても、上がるか、下がるかなのでどちらかを当てられる確率は大数の法則では50%に落ち着いていくのではないでしょうか?
もちろんチャートリーディングや過去検証などを行っているので、50%よりは少しは高くできるかもしれません。
しかし、過去のデータ上の数字なので、過去のチャートではこうなることが多かったので、今回もこうなるだろうといった域を出ることは難しいのではないでしょうか?
また、今回は予想が当たったから勝ち、外れたから負けといったトレードはやはり当てもの売買になってしまいます。
そういった意味でも、トレードにおいて、高い勝率を追い求めるのは危険な傾向かもしれません。
- 「えっ!勝率が高い方が良いに決まってるじゃないか?」
- 「勝率が低かったら勝てるわけなじゃん!」
確かに勝率が高い方がメンタル的には楽な気もしますが、値幅についても忘れてはいけないことです。
勝率を高くしても、負ける時にドカンと負けたのでは一度の損でそれまで利益を一気に吐き出すことになり、差し引きでは負けになることだってあります。
勝率以外にも確認すべきことは色々とあると思います。
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勝率を上げることは可能なのか?
そもそも、勝率を上げることは可能なのでしょうか?個人的には少し難しいのでは?と思っています。
出来上がったチャートでインジケータなどを色々といじって、過去のチャート上では勝率が高く機能する手法を作ることはできます(この事をカーブフィッティングと言います)。
ただし、インジケータは遅効性のあるものですので、残念ながらリアルタイムでは上手く機能しないことが多いです(ここら辺は、コンピューターのプログラミングに詳しい方なら、可能なのかもしれないですが凡人の私には無理です)。
また、なにより大切なのは、過去のチャートで機能する様に作りこむ方法の中には感情が入っていません。
実際に資金を使い、目の前で利益になったり、損になったりが起こった場合、机の上の理論と同じように相場を張っていくことは難しいのです。
そして、勝率が高い手法の場合は高勝率を維持することが最大のポイントになってきます。
つまり、勝率が50%ぐらいに落ちてくるとその期間はドローダウンの期間となるのです。
- インジケータがリアルタイムではうまく機能しない
- メンタル的に耐えきれずにシステム通りに売買できない
関連記事:カーブフィッティングとは?FXの過去検証でやりがちな失敗!
損小利大について
損小利大という言葉は、トレードの勉強をした方であれば一度や二度は必ず目にしたことがある言葉だと思います。損小利大の例えとしては、
-10円(負け)
-10円(負け)
-10円(負け)
+50円(勝ち)
合計+20円
勝率 25%
+10円(勝ち)
+10円(勝ち)
+10円(勝ち)
-50円(負け)
合計-20円
勝率 75%
下の売買では勝率は高いですが、損になってしまいます。
逆に上の売買のように「損小利大」であれば勝率は低くても儲かります。
あくまでも例えで、分かりやすい数字での話ですが何となくでも、言いたいことが伝わればと思います。
残念ながら、損を小さく抑えるということは、細かい損切りが多くなりますので勝率的には低くなることになります。
しかし、我々トレーダーの目的は勝率を高く保つことが目的ではなく、トレードで利益を残すことだと思いますので、勝率にこだわる必要は無いのではないのでしょうか?
関連記事:FXでの期待値の考え方!勝率の高い手法でもプラスにならない!
実はメンタル的にも負荷がかかる
数字上の話としては上の例えになりますが、メンタル的にはどうでしょうか?一見すると、勝率が高い方がメンタル的に楽なようにも感じます。
ただこれには、大きな落とし穴があり、勝率を高く保ちたいがために損切りを躊躇して、大きな損を出してしまう可能性が出てきます。
よく言われる「コツコツドカン」という、最もダメージが大きい損失の出し方の入り口になっているのが勝率を高く保ちたいという心理なのかもしれません。
FXでコツコツドカンをやってしまう原因については以下の記事でまとめています。
↓ ↓ ↓
FXから退場するとはどんな意味?9割以上の人が失敗する理由!
まとめ
勝率は低くても儲けることが可能ですし、勝率が高くても損になります。また、勝率が高くないと利益にならない手法だと勝率が50%位に落ちてくるとマイナスになります。
逆に勝率が低くても、儲かる手法で勝率が50%位になれば、その間は入れ食い状態になります。
なので、検証などをする際には、高勝率にこだわるのではなく値幅の概念も考えるようにするべきだと思います。
関連記事:FXで優位性のあるルールとか手法で勝てない理由!
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