ファイナンス


FXで1日に10pipsを確実に儲けていって、しかもそれを複利で運用することができれば、数年後にはとんでもない利益になっています。

1日に10pipsぐらいなら簡単なのでは?と思えるのですが、いざやってみると毎日確実に10pips儲けて終わるというのは難しいです。


また、複利で回していくという考え方も、はじめのうちは上手くできても金額が大きくなって行くとメンタル的な負荷に耐えられなくなりますので、意外と難しかったりします。


個人的には「1日10pipsコツコツと!」という考え方には少し注意が必要だと思っています。

ここでは、毎日勝ちで終わり、それを複利で運用したいと考えると、失敗しがちだということを書いていきます。

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デイトレで負ける日もある

10pipsなら簡単に勝てると思うかもしれませんが、簡単に勝てるということは、負けるときもあっさり負けるとも言えます。

勝つときのことばかりでは無く、負けるときのことも考えておかないと、差し引きで利益に持っていくことができないです。

もちろん、毎日プラスで終わることができれば、それは理想的なのですが、我々の都合通りにチャートが動いてくれるわけでもないので、時には負ける日も出てきます。

確実に10pipsと考えるとプレッシャーになる

デイトレで負けからスタートすることだってありますし、その日のうちに負けを取り返せないこともあります。

負けから入ったら10pips残すことができないと考えて、その後に無理な売買をして傷口を広げて行くことはよくあります。

一日に何pips取りたいという目標設定はあくまでも自分の都合で、相場はその通りに動いてくれないことを念頭に入れておかないと、数字(損益)ばかりを気にしてしまい自分の都合に合わせてエントリーポイントを探すようになってしまいます。

これは、例えば「1日に1万円」とか「1日に最低5,000円」という考えにも当てはまると思います。


関連記事:FXで負けたので取り返すまでやめられない?悪循環になる考え方!

そもそも10pipsという数字はどこから出てきたのか?

1日10pipsという数字はよく見かけるのですが、この10pipsという数字はどこから出てきたのかをよく考える必要があります。

「10」というキリの良い数字だというだけの理由であれば、利益目標の根拠としては薄いです。

1日に何pips取れたかは、その月が終わった段階で一日の平均利益幅(pips)を計算して、今月はこうだったのか!と理解して、反省に使うべきもので、はじめから1日に何pipsを狙いに行くということは難しいです。

上手い人であれば、一日の平均pips数が10pips以上になっていることも多いですが、毎日10pips取りに行こうとは考えてないはずです。(結果的にそうなっているという感じだと思います。)


関連記事:FXで利益計算はとらぬ狸の皮算用!結果は後からついてくる!



複利計算の通りに実行できない

複利計算表というものがあり、よくあの表を見てこの通りできれば
  • 10万円が1年後にはいくらになっている!
  • 100万円が数年後には何億円になっている!
と計算することもあるかと思います。

実際、私もトレードをはじめたばかりの時は、複利の力を使って効率的にお金を増やせるのでは?と考えていた時期もあります。

私が実践で感じていることは、金額が多くなるとトレードが難しくなって行くということです。

なので、複利計算の通りに実践できるのは始めのうちだけで、途中からは頭では分かっていても実行できないです。

これは、扱える金額の器が人それぞれ違うので一概には言えないことなのですが、最初の計画通りにロット数を上げて行けないということは、誰にでも当てはまることだと思います。

なので、複利計算についてはあくまでも知識として持っておく程度にとどめておく方が現実的な考え方になるかと思います。


関連記事:FXでロット数を上げると勝てない?おすすめの増やし方を紹介!



毎日プラスで終わりたい?

デイトレードをやっていても人によって一日の売買回数は違いが出ますが、毎日必ずプラスで終了したいと考えてしまうと、
  • 損からスタートしたら、損で終わりたくないという気持ちが強くなり、その後に無理なエントリーをしてしまう。

  • 利益でスタートしたら、その利益を減らしたくないので、その後のエントリーチャンスを見送ってしまう。
など、の弊害が出てきます。

上のパターンは、良くないことはすぐに分かるかと思います。

下のパターンは、損するよりは、ましな考えなのかもしれませんが、前回のトレード結果と次回のトレード結果は別物であると考えるのなら、見送ったことで利益を取り逃したことになります。

ただ、勝ち癖をつけることも大切なので、せっかくの利益を減らしたらもったいないという考えもできますので微妙です…。

このように、一日の中でも「欲望」や「恐怖」という色々な感情を処理しながら続けて行く必要があります。

あまりにも、プラスで終わることにこだわると欲望や恐怖の感情が前面に出やすくなりますので、1日に10pips確実に残したいと考えると、リズムが狂い始めた時におかしくなる可能性が高いです。


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まとめ

「1日に10pipsずつコツコツと確実に!」だったり「1日に1万円!」というフレーズはよく目にしますが、やってみるとこの考え方には弊害が多いことが分かります。

損小利大という言葉があるように、損をする時は出来るだけ小さくして、利益になる時は出来るだけ大きくしたいです。

しかし、相場つきによっては「損小利大」すら難しいときもあり、「損小利小」ぐらいで耐え凌ぐ期間もあったりします。

こちら側の都合で1日に幾ら取りたいと考えても、チャートはこちらの意向は無視して動きますので、その点はよく考えてトレードを組み立てて行く必要があります。



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