電卓


下手なナンピンは大怪我の元になります。

ナンピンは相場の上げ下げの波を取りに行くための技術の一つであり、技術を習得するためには練習が必要です。

仕掛けたけど失敗したので、損切りを避けるために行うナンピンと、計画的に行うナンピンは似て非なる物です。


ましてや、ひたすら練習を繰り返して習得した技術となれば、一般的に言われているナンピンとは全くの別物になります。

ここでは、ナンピンの練習方法について書いていきます。

個人的にはナンピンを練習するためには、まずは二分割の練習から入るべきだと思います。それらの理由についても書いていきますので参考にして下さい。

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基礎を固める必要性

相場は自分の実力以上に利益を上げることはできません。

始めたばかりの人でも運が良ければひと時は、美味しい思いができるかもしれませんが、続けて行けばどこかで落とし穴にはまり、大怪我をするはずです。


多くの人は、せっかく順調だったのに少しの損を取り返そうとしてムキになり、地獄の入り口に入り込んでしまいます。

損を取り返そうと売買を繰り返すのと同様に、ナンピンをして損切りを避けたいと考えるケースも多いですが、無計画なナンピンでは含み損が拡大していきますので、自殺行為です。


なので、ナンピンをしたいなら、まずは基礎を固める必要があり、ピアノでいえば何万時間の練習、ゴルフで言えば何万発の玉を打つように、ナンピンの場合も練習の期間が必要です。

三分割は見栄えが良いですし、上手くいった時には利益も大きいです。しかし、三回目の仕掛けの際に掛かるプレッシャーもそれなりに大きいです。


また、売りよりも買いの方が優しいので、練習期間は「-1」「-1」の二分割買いの基礎練習を繰り返すほうが良いというのが私が相場を始めた頃に教わったことの一つです。


関連記事:無限ナンピンと分割売買の違い!



焦っても逆効果

最近では、デイトレードやスイングトレードといった短期売買についても色々な所で語られています。

あれらを見てしまうと、-1、-1の二分割買いの基礎練習を長い年月をかけてゆっくり練習するという悠長なことはやっていられないという気持ちになるのも分かります。


しかし、儲けを焦ることは厳禁です。

「ローマは一日にして成らず」と同じく「相場で安定した利益を得られる状態」になるためには、それなりの期間が必要です。


日足を使って値幅と日柄にゆとりをもって二分割で仕掛けて、含み益が程々になったら利益を確定する。

二分割の後に、思惑と違うと思ったら一度損切りをして仕切り直すという、練習を繰り返し、売買が終わるたびに反省点などをノートに書き込んで行くと、少しずつ失敗トレードの回数が少なくなってきます。

分足でナンピンをするのはNG!

同じような値段や日数(日柄)の間隔が狭いナンピンは、あまり良くないナンピン方法です。

値幅や日柄が同じような所で固まったポジションのことを「だんごの玉」といいナンピンをしていく際には、だんごの玉を作らないようにするのが上手いナンピンだと思います。


「5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足」で判断してナンピンを行うというと、だんごの玉を作る原因になりますので、個人的にはナンピンをするのであれば、日足以上のローソク足を使って判断をするべきだと思います。


また、できるだけ平均値を有利にするためには、陰線の次の日に買い、陽線の次の日に売るべきだと思います。

それだと、逆張りになるのでは?という意見もあるかと思いますが、相場の一波のうち自分が取れる範囲は限定されています。

動く波の全部を取るということは不可能です。

もちろん、トレンドラインを引いたり色々とチャート分析をしたり、日柄などを考慮して最初の仕掛けを行うのですが、あくまでも分割売買をして平均値を有利に持っていくという観点から見れば、陰線の次の日に買い、陽線の次の日に売る方が有利です。

私の場合は、トレンドラインやボックスを使った順張りのブレイクアウトにも挑戦しましたが、やはり順張りは難しいという印象を持っています。


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三分割は二分割の練習が終わってから!

三分割は理想的なナンピン方法です。

更に、不等分割ができるようになれば、相場の波を建玉操作で泳げるという感覚が出てくるはずです。

しかし、二分割が上手く行かない状態で三分割が上手く行くはずがないので、まずは二分割で平均値を下げたり、上げたりするコツを習得すべきだと思います。


三分割は、相場に置いていかれるのではという感覚が出てきて三回目の仕掛けが早くなったり、逆にビビッて三回目を仕掛けられないという問題も出てきます。

二分割での基礎が固まっていれば、一度、二分割に戻して気持ちを落ち着かせて再度、三分割に挑戦するという段階を踏むことができます。

なので、個人的にはいきなり三分割の練習をするのではなく、二分割でナンピンに慣れて行くべきだと思います。


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まとめ

分割売買は中長期的の時間軸に使う方法なので、デイトレードやスイングトレードに応用しようとするとだんごの玉を作ることになってしまします。

そんなに、悠長なことはやってられないという考えもあるかと思いますが、バタバタと売買を繰り返して、気がついたら損になっている…という状態は最悪です。

少しゆったりとした時間軸で、分割売買の練習をやってみるのも一つの考え方だと思います。



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