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MACDは「マックディー」と読みジェラルド・アペルさんによって開発された、移動平均線(MA)を発展させたインジケーターです。

日本語では「移動平均収束拡散手法」などと難しく言われますが「MA(Moving Average)/移動平均」と「C(Convergence)/収束・収斂」「D(Divergence)/分岐・逸脱」の略です。

短期のトレンド示すMACDラインと長期のトレンドを示すシグナルラインの2本の線で描かれるインジケーターです。


MACDは移動平均線や実際の値動きよりも先行して動く傾向があるため、いち早く売買シグナルを発見することができるとされていて、愛用者が多いインジケータです。

しかし、早くシグナルが出るといういことはそれだけダマしも多いので、MACDだけを頼りにトレードを行うのは危険です。

例えばトレンドラインの補助としてMACDを活用する方法が効果的ですので、ここではMACDの使い方と合わせてトレンドラインと組み合わせて使う方法をご紹介していきます。

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MACDの一般的な見方



上はドル円の日足チャートにMACDを表示させたものです。

一番オーソドックスな使い方としては、MACDのゴールデンクロスやデットクロスに従う方法です。

矢印の部分がその部分に該当しますが、意外と上手く行かないです。

なので、単純にゴールデンクロスやデットクロスに従っているだけで儲けられるほど甘くはないことが分かります。

次に出てくる、説明で多いのがMACDの0ライン(上のチャートの黒い横線)よりMACDラインが上にある場合は買い相場、0ラインよりMACDが下にある場合は売り相場と判断してそれに従う方法もあります。

これについても、やはり精度としてはあまり高くないので実践レベルでは使えないことが分かります。


>>MACDの基本的な解説はこちらの記事



MACDを上手く使いこなすために

MACDを単純に利用していたのではダマしが多く難しいので他の分析方法と併用したり、補助として使うと良いです。

例えば、トレンドラインと組み合わせたりして効果的に使う方法があります。

トレンドラインと組み合わせる



上のチャートはドル円の1時間足にMACDを表示させてたチャートです。

Aのポイントは買い、Bのポイントは売りを狙いたいポイントですが、それぞれトレンドラインを引いて見ました。

トレンドラインの引き方のコツとしては3点以上で結べるポイントを探すことですABともにブレイク方向(仕掛けたい方向)のラインは3点で引いています。

トレンドラインだけでも上手く行くのですが、MACDもゴールデンクロス、デットクロスをしているポイントですので、よりエントリ-がしやすいです。


関連記事:FXで斜めのトレンドラインの引き方!失敗しやすいパターンは?

ダイバージェンスを利用する





上の2つのチャートはドル円の1時間足です。

ダイバージェンスとはローソク足とMACDが逆行現象を起こしていることです。

ローソク足の安値が切り下がっているのに対して、MACDは切り上がているチャートを2つ例として表示させています。

Aでの斜めのトレンドラインをブレイクする前に、安値のダイバージェンスが発生していますので、Aのブレイクアウトは成功する可能性が高いです。

Bも斜めのブレイクアウトが発生しますが、その前に安値のダイバージェンスが発生していますので、これも成功を期待できます。

売りの場合も見てみます。



Aのポイントはチャネルラインをブレイク少し横ばいの後に下落しています。

チャネルをブレイクする前にはダイバージェンスが確認できます。

Bのポイントは斜めのトレンドラインを下にブレイクしていますが、ブレイクの前にはローソク足の高値とMACDの高値でダイバージェンスが発生しています。

ダイバージェンスに関しては、こちらのRSIの記事でもお伝えしていますので合わせて読んで下さい。

>>ダイバージェンスについて!



インジケーターは派生物

ここでは、MACDについて書いていますが、インジケータを利用する時にはあくまでも補助として使う方が良いことをお伝えしておきます。

ローソク足だけでは分析が難しいので、インジケーターに頼りたくなる気持ちは良く分かるのですが、インジケーターは価格から計算して出している派生物ですので、いくらインジケーターが買いを示していても、実際の価格が下がることも多々あります。

また、インジケーターを使うと、どうしても先の相場がどうなるのかを予想してしまう感覚になりやすいので、当てもの売買的なトレードになりやすいです。

ダイバージェンスについても、ダイバージェンスが発生したら必ず当たるということにはなりませんので、チャートリーディングの根拠が多少強くなる程度のものだと考えるべきです。

インジケーターの数値がこうなっているから、上がるとか下がると考えるのは少々危険な考え方だと心得ておきましょう。


関連記事:ボリンジャーバンドを使った売買ルールの作り方!FXで説明!

まとめ

ここでは、MACDについて見てみました。

チャートの分析にインジケーターを使うことはもちろんOKなのですが、インジケーターばかりを見ていると本来大切である価格の値動きがおざなりになってしまいます。

あまり道具に振り回され無いようにすることも大切です。

上手な人のチャートはスッキリとしていて、色々なインジケーターを入れていないことが多いです。



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