FXを始める時に買いから始めるという人は多いはずです。
ただ、買っても思うように上がらずに、損ばかりをしている状況が続くと逆に売りで仕掛けた方が儲かるのでは?といった考えになっていくこともあります。
比較的FX歴が長くなってくると、初心者は買いで仕掛けることが多いので、逆に「売りで仕掛けた方が儲かるのでは?」という逆も真なり的な、少しうがった考えが強くなって行くことも多いです。
また、株には「売り方有利の原則」という考え方があり、カラ売りを専門に行う、売り屋と呼ばれる玄人もいますので、その辺りからも売りに分があると考えがちです。
ここでは、FXに「売り方有利の原則」を当てはめることができるのかを考えてみます。
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売り方有利の原則について
「売り方有利の原則」という言葉を出しましたので、これについて少しお伝えしていきます。株の場合は相対取引になりますので、買い方が買いたいと思う値段と、売り方が売りたいと思う値段が一致した値段で値段が決まって行きます。
(↑9101日本郵船の板情報)
株価が上がって行くということは、買い板が売り板の数より上回って行くことで値段がどんどんつり上がって行くということになります。
何かの切っ掛けで注目された銘柄に、人気が殺到して一時的にしろ買いの数が多くなることで株価は上がるのですが、人気によって買いが殺到している状況は銘柄の本当の実態よりは割高になります。
いつまでも、人気殺到の状況が続くことは無いので、今よりも高い値段で買いたいという新規の買いのペースが落ち始めると、下げに転じるというのはある程度自然な流れです。
もちろん、上がってきた銘柄を片っ端からカラ売りをすれば儲かるかと言えば、そう単純な話しでは無いのですが、売り方有利の原則は昔からささやかれていることではあります。
上の写真は人気が殺到している銘柄の板情報です。
売り数量よりも、買い数量の方が圧倒的に多いので値段が付かずストップ高になります。
関連記事:FXを値頃観(値頃感)で予測する?割安、割高という感覚について!
FXに売り方有利の原則は使える
では、売り方有利の原則をFXに当てはめて常に下げを狙いにいく方が有利なのか?ということについて考えて行きます。FXは為替の交換レート(交換比率)なので、物が上がるとか下がるという感覚はないはずで、過熱感が出るといった事はないはずです。
FXは相対取引では無いとは言いませんが、人気が殺到して売り方より買い方の方が多くなって、値上がりするという値上がりの仕方はしません。
なので、人気が枯れてきたから高値掴みをした人達が投げてきて、下げに転じるという動き方はしないというのが株とは違う部分だと思います。
また、個別株とは違いFXの場合は買いにも売りにも厚みがありますので、投げ売り的な動きで下落に転じるということはまずないと考えた方が良く、「売り方有利の原則」をFXに当てはめるのは無理があると私は思います。
関連記事:FXの売りで担がれる人の特徴!ナイアガラ狙いは踏まされる?
どちらかに偏った見立ては不利
株にも言えることですが、買い専門、売り専門的な感じが強くなってしまうと、上げか下げのどちらか一方方向だけを狙うことになります。当たり前ですが、チャートは上がったり下がったりしながら横に動いて行きますし、場合によっては、右肩上がりや右肩下がりの期間が長くなることもあります。
上げ相場、下げ相場で自分が得意な方向はあるにしても、どっちかに仕掛ける方向が偏ってしまうと反対方向に動いている時は、損になるか指をくわえてチャートを眺めているしかないです。
FXは最終的には、上がるか下がるかの1/2であると考えるなら、片方しかできないと半分の値動きは見送ることになりますので、効率が悪いです。
なので、買いの方が儲かる?売りの方が儲かる?という考え方をするのではなく、相場の流れに上手くついていくという考えをすべきだと思います。
どうしても、売りで取る方が得意だという場合でも、自分の相場観が偏らないために買いのポジションも作るようにしておくべきで、そうすることで「売りで担がれる」といったミスを減らすことができるはずです。
まとめ
FXに「売り方有利の原則」を当てはめることが可能なのかを考えてみました。あくまでも個人的な意見なので、参考程度にして頂けると幸いですが、あまりどちらかに偏った相場観を持ってしまうと、反対側に動いていった時に引くに引けない状態になり含み損が拡大してしまうこともあります。
得意ではない方の仕掛けも意識的に行うことは、ある程度必要なことだと思います。
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