値段をパッと見た感じや、ニュースの解説などを少し聞いて、下がり過ぎ(売られ過ぎ)たので買う、上がり過ぎ(買われ過ぎ)たので売るという判断でトレードを行っているのであればそれは大変危険です。
割安だとか割高だと感覚的に判断してしまうのは「値頃観/値頃感(ねごろかん)」です。
値段的にそろそろ安いだろうとか、この辺で買っておけばさらに下がることは少ないだろうから大丈夫だろうとか、流石に上がり過ぎだから売っても良いのでは?
といった感じの割安な感じや割高な感じ(値頃感)によって売買の決断をしたり、その後の動きを予測してしまったり、ちょっと様子をみたりする判断をすることは、裁量トレードであれば誰にでも起こり得ることですが、
- 「そろそろ上がるだろう、もう下がらないだろう!」
- 「そろそろ下がるだろう、もう上がらないだろ!」
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もうはまだなり、まだはもうなり
昔からある相場の格言に「もうはまだなり、まだはもうなり」というものがあり、相場歴が長くなればなるほど、この言葉は意外と深い意味を持っていることに気がつきます。しかし、ある意味どちらとも、とらえることができる言葉なので、つかみどころが無く混乱をきたすこともあります。
「もうはまだなり」の部分
これだけ下がったらもう買っても大丈夫だろう!と考えて買ったらまだ下がる…。もうこれ以上は上がらないだろ!と考えて売ったらまだ上がる…。
これだけ含み益が出たら、もう利益を確定させても良いだろうと考えて利食いをしたら、その後も仕掛けていた方に値段が動いていく!
といったことは、よくあることです。
「もういいだろう」と思ったらそれは「まだ」早い状況だったという心理を表現しています。
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「まだはもうなり」の部分
まだ様子見をしておいた方が良いと考えているうちに、仕掛けるタイミングを逃してしまったり、含み損がでても、まだ大丈夫だと考えているとどんどん損が膨れ上がって行くことなどを表現している言葉です。「まだ早い」と思える場面こそ「もう」やるべき場面であったという心理を表現しています。
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結局はどっち?
「もうはまだなり」の部分と「まだはもうなり」の部分は全く逆のことを表現していますので、「結局はどっちなんだ!?」とつっこみたくなる格言なのですが、それだけ相場というものは自分が思った(予測)通りには動かないということを的確に表現している格言です。冷静に判断しようと考えても、相場の雰囲気に流されてしまうこともありますし、ポジション保有中には持っていられないような動きをされることも多いです。
「もうはまだなり、まだはもうなり」という格言は人間の心理とは関係なく相場が動いていくことを的確に指摘している格言だと思いますので、特に値頃感などに頼ってトレードを行うのは良くないということになります。
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値頃感と過去の成功体験について
ここで、私の知り合いが犯した大失敗を紹介します。彼は、売りが好きなトレーダーでした。(好きだというより万年弱気の相場観を持っているタイプ)
彼が犯した大失敗はアベノミックスで売りをしていったことです。
単純に売って失敗したから損切りをしたという程度なら、ダメージも少なかったのですが、そのうち下がる!必ず悪材料が出てくるだろう!と考えて、売りのポジションをどんどん膨らませて行きました。
しかも、FXだけでは無く225先物・株の個別銘柄などかなり手広く売りを仕掛けていましたので、結果的にはかなりの大打撃を受けてしまうことになりました。
このように、値頃感で仕掛けたポジションにしがみついてしまう背景には過去の成功体験が影響していると思われます。
アベノミックス以前の相場環境は確かにパッとしない相場が続いていましたので、特に株は買ってもあまり値上がりはしませんでした。
これは、逆の考え方をすれば、売りに有利な環境で、多少担がれても我慢していればいずれは下がるという感じのトレードスタイルで、彼が相当な利益を上げていたことも事実です。
そんな成功体験があるために、アベノミックスの最中でも売りのポジションにしがみついてしまい結局は損切りのタイミングを逃してしまいました。
その後、彼とは連絡が取れなくなってしまったので、今はどうなっているのかは不明です…。
まとめ
できるだけ安いところで買って、高いところで売りたいのは当然なのですが、値頃感だけを頼りに売買すると、とんでもないことになってしまいます。今の値段が割安だとか割高だと感じているのは自分だけかもしれないですし、皆がそう感じていても相場がその方向に動くという保証はありません。
下手な値頃感などは入れずに、売買ルールに従って淡々とトレードを繰り返して行く方が長い目で見ると利益が残りやすいです。
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