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FXをやっていると、インジケーターやチャートパターン・トレンドラインにばかり目が行きがちになります。

特に細かい分足や時間足をメインにチャート分析をしていると、日柄という概念をおろそかにしがちです。

しかし、天井の翌日は底では無いですし、底の翌日が天井になるわけでもないです。

日柄調整がまだ済んでいないうちは、底や天井を示唆するようなチャートの動きが出てもダマシに終わることが多いので、日柄(ローソク足の本数)を意識することは大切なことです。

ここでは、日柄について考えていきたいと思います。

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日柄やサイクルという概念は昔からある

例えば、一目均衡表でも日柄について分析する項目がありますし、酒田罫線でも線組だけではなく、新値を数える概念があります。

外国のチャート分析でもフィボナッチ係数を使った日柄のカウントの仕方や、メリマンサイクル理論なんてものもあります。

このように日柄(チャートの本数)について着眼した分析方法は、意外と古くから使われていることで、移動平均線も終値の平均値をグラフ化したものなので、ローソク足の本数は関係してきます。

なので、ローソク足の本数を無視してしまうとチャート分析としては不十分であるとも言えます。

よく、上手い人がまだ早い気がすると言って、ブレイクアウトのポイントを見送ることもありますが、日柄などを加味して考えていることが多いです。


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山と谷の周期を考える

相場は上げ下げを繰り返しながら、動きを続けて行きます。

この上げ下げにはある程度の周期性があることが多く、個別の銘柄によってバラつきが多い株に比べて、為替(FX)の方がチャートにある程度の周期性を確認できると思います。

例えば、チャートを左から見てい行って、
  • 底から天井までのローソク足の本数が30本だった
  • 次の底から天井までは25本だった
  • 3つ目に確認できる底から天井までは26本だった
  • 4つ目は19本だった
と確認できれば、底だと確認できてから天井を付けるまでは平均で25本であると分かります。

また、始めは30本掛かっていたけど、少しずつサイクルが短くなってきていることも確認できます。

ダマシを回避しやすくなる

この事を頭に入れつつ、テクニカル分析を行えばダマシを回避することも可能です。

例えば、1時間足や15分足などの短い時間足や分足で、底を示唆するチャートパターンが出たり、インジケーターで買いのシグナルがでたとします。

しかし、日足のローソク足の本数(日柄)が天井から、まだ数本程度しか経過していないのであれば、まだ早いかもしれないと考えて浅い位置での買いを見送ることも可能になります。


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目線を固定できる

ダマシを回避することを逆手に取ることもできます。

例えば、日足でこれまでの傾向を分析をして天井から底までの本数(日柄)の平均を出しておきます。

多少のバラつきはあったとしても、天井からまだ数本目であるのなら、ここから切り返して上昇する可能性よりも、もう一段下落する可能性の方が高いと考えて、まだ目線を売りに固定しておくということも可能になります。


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日柄の数え方

ドル円日足


上のチャートはドル円の日足です。青い部分が目先の天井から目先の底、ピンクの部分が目先の底から目先の天井までを示しています。

青い部分のローソク足の本数をカウントしてみると左から
  • 28本
  • 23本
  • 43本
  • 55本
です。

ピンクの部分のローソク足の本数は左から
  • 16本
  • 18本
  • 41本
です。

これだけを元に買ったり売ったりすることはできないのですが、少なくてもこの期間に関しては、天井を確認できてから20日以上は下落していて、それに対して底から天井までは少し短い日数で終わっていることが確認できます。

もう少し、深く分析をして、それぞれの陰線の数と陽線の数をカウントしてみます。

青い部分の陰線の数は左から
  • 18本
  • 12本
  • 24本
  • 33本

ピンクの部分の陽線の数は左から
  • 12本
  • 8本
  • 22本
です。

この数字を見て、人それぞれ色々な考えが出てくると思いうのですが、私の場合は下がっている最中でも陰線ばかりではないし、上がっている最中も陽線ばかりではないということが最初に頭に浮かびます。

これは、底だと確認できてから日柄が浅いうちに出た陰線は押し目買いのチャンスで、天井を確認できてから日柄が浅い間に出現した陽線は戻り売りのチャンスであるといえます。

あくまでも一例なのですがこの事を頭に入れつつ1時間足や15分足を使えば、より押し目買いや戻り売りのポイントを探しやすくなると思います。


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日柄を使った具体的なやり方

ここでは、日柄がまだ浅いので戻り売りを狙うパターンと押し目買いを狙うパターンを紹介します。

分かりやすいように、上で出したチャートの左の2つのエリアで説明をしていきます。

日柄から売りを待つ事例

上で例に出した、一番左の青(下落)のチャートを拡大すると下のようになります。
日足拡大

途中で陽線を付けたエリア(A)があり、ここではまだ日柄が浅いので買いではなく売りを狙いたいポイントです。

この陽線の部分を1時間足で見てみると

1時間足

この様なチャートになります。

Aは1時間足で確認できる直近高値を上にブレイクアウトしているので、買いたい局面ですが日柄的にまだ早いと判断できていれば、買いは見送ることが可能です。

逆に、上のブレイクアウトの後、もう一度水平線の内側に戻ってきた辺りは、上へのブレイクアウトがダマシだった可能性が高いので絶好の売りのポイントになります。

Bで売りそびれた場合は、Cでの安値ブレイクになりますが、売値としては下になりますので、Bで仕掛けることが出来るのがベストです。


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日柄から買いを待つ事例

買いの事例も紹介します。

同じく、左から2つ目のピンクの部分で説明をしていきます。

日足拡大

上昇している部分ですが、AとBの陰線を確認できます。

その部分を1時間足で確認すると以下のチャートになります。

1時間足


Bはトライアングルを確認できますが、値位置的に高いのでできればAのポイントで仕掛けておきたいです。

Aは月曜日にギャップアップをして始まったのですが、左から引ける2本の直近高値の水平線を手掛かりに仕掛けることが可能です。

2つの水平線の間に入ってから上の水平線をを再び上にブレイクアウトした辺りは絶好の買いポイントであると判断できます。


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まとめ

日柄の分析はポジショントレードではもちろん重要ですが、デイトレードやスイングトレードでも、日柄を見ながら方向性を確認することが可能です。

細かい時間足や分足のチャート分析だけで勝率が低いと悩んでいる場合は、日足のチャートで日柄を分析の項目にくわえて見ると、確率の悪い仕掛け(ダマシ)を回避することも可能です。



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