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取り逃した動きをみて「儲けそこなった」「トレードしておけばよかった!」と悔しい気持ちになることも多いですが、全ての動きを取ることはできないことをよく理解する必要があります。

FXの動きを見て後からならいくらでも解釈が可能です。

後から見ればいかにも簡単に儲けられそうに思えてきます。

しかし、実際にやってみると大きなギャップがあり、簡単に儲けられそうな錯覚と錯覚をしたまま売買することは危険です。

ここでは、チャートをみて後から「後知恵バイアスをかける」ということを考えてみます。

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後知恵バイアスと猫金について

後知恵バイアス

後知恵バイアスとは、何かが起こってからそれが予測可能だったと考える傾向のことを言います。

FXや株だけでは無く、色々な状況で見れれる傾向があります。

野球が好きな方なら監督の采配に対して「投手の交代が早すぎた!」「なんで続投させた?」と思ったりすることも多いと思います。

野球観戦であれば、そんなことを友達とワイワイ話しながら観戦するのも楽しみの一つですが、トレードで後知恵バイアスを行うのはマズいです。

例えば、
  • エントリーしていたら儲かった
  • 損切りしなければ良かった
  • ブレイクアウトしたのを見てやっぱり上がると思った
  • ナンピンすれば損にならずに逃げれたのに
などは、全て後知恵バイアスに分類されますし、これら以外にも沢山あります。

例えば「リーマンショックを事前に予測できた」とか「いや、イギリスのブレグジッドを事前に予想していた人がいたらしい」という、うわさなども飛び交っていますが、これらも後知恵バイアスに分類されることです。

どうしても、チャートが出来上がっている以上は結果論で考えてしまいがちですが、本当に事前に予測可能だったかをよく考える必要があります。


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猫金

古い相場用語で後知恵バイアスに似たもので「猫金」という言葉があります。

猫が向こうから歩いてきても猫だということは分かりますが、オスかメスかの見分けができなく、通り過ぎてからタマの有無で雄雌が分かるという、少々品のない言葉ですが、相場には意外と下品な表現の言葉も多いです。

タボハゼという魚の言葉もある

魚のタボハゼはなんにでも食らいつき、時には釣り針にエサがなくても食らいつくと言われています。

ダボハゼは「主体性がなく」「判断が場当たり的」とい意味を蔑称として使われることが多いです。

残念ながらトレードでも、普段は極めてまともで常識的な人でも材料などに無節操に飛びつき、いつも損をしてしまう場合が多いです。

それだけ、チャートの動きと言うものは人を錯覚させるものなので、後知恵バイアスが掛かった解説などはあまり見ない方が良いです。


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売買を反省する時の注意点

話が少しそれましたので後知恵バイアスに戻します。

後知恵バイアスが起こりやすいパターンの一つに「乗れなかった動きのときだけ反省(後悔)する」といったパターンがあります。

とにかく儲けそこなった時に
  • 仕掛けのルールを甘くする
  • 違う手法を取り入れる
  • 利益確定幅を欲張る
という事が起こりやすいです。

自際のところは、売買ルールや手法を厳守することで、余計な損をせずに済んでいることも多く、これらは隠れた利益なのですが、そのことには目が行きずらく儲けそこなったことだけが記憶に残りやすいことを理解しておくと良いです。

また、失敗した(損になった)時に
  • あの時こうしておけばよかった!
  • あんなところで仕掛けなければ損にならなかったのに!
と思い、次は損にならないようにと色々と手を打っても逆効果になることが多いです。

100%勝てる手法や売買ルールは無いので、どんなやり方でも損切りはありますし、ドローダウンの時期は出てくることもあります。

損を出したくないので、変な売買ルールを付け加えたり、手法を変更していくと、それはそれで上手く行かないので、次のトレード終了後も後知恵バイアスをかけて反省していくという悪循環に陥ってしまうことが多いです。

もちろん、売買の反省は必要ですし、とても大切なことです。

しかし、過去の値動きと実際に行った売買から反省点などを洗い出して、戦略を色々と見直しても、未来のことを予知することは不可能なので、実際にポジションを持つと期待と不安がそれぞれ増幅しますので、落ち着いたメンタルを維持することは困難です。

結局は、どんな手法を用いても完璧に予想を立てることは不可能なので、売買の反省をする時は期待や不安といった心理状態を中心に反省をしていくことが大切です。


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まとめ

トレードにおいて先のことを予想するということは不可能です。

利益を取り逃したときなどには、「やっぱりこうなった!トレードしていれば儲かったのに」と考えてしまいがちですが、仕掛けるルールを緩く変更していくと、余計な損失が多くなってしまい損ばかりになります。

売買の反省は大切で、どこで仕掛けるかなどを考えることも大切ですが「残念な思考パターン」にならないように気をつけましょう。



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