チャート


私が相場を始めたてのころは、分割売買をメインに練習を繰り返していましたし、今でもポジショントレードを行う際には分割売買で玉を操作しています。


ここでは、試し玉本玉について考えていきたいと思います。

試し玉といっても適当に打診売買を行うわけではなく、試し玉をそのまま本玉にしていくことも多いので、ダメだったら切れば良いという考えは少々乱暴な印象をうけます。

試し玉とは?

試し玉(ためしぎょく)とは言葉の通り、いきなり大量にポジションを作るのは危険なので、徐々にポジションを増やして行くとき(分割売買)の最初の段階で、探りのために仕掛けるポジションのことだと私は解釈しています。

もちろん、試しと言っても実際に買ったり売ったりするので、損になったり利益になったりもしますし、買いの場合は買い下がる予定であっても試し玉を入れた後に上昇してしまえば、その後に買い下がるチャンスは無いこともあります。

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本玉とは?

例えば、買い下がる予定で、試し玉を入れた後に思惑通り下がってきた場合は2回目の買い、3回目の買いとナンピンを行っていくことになり、試し玉(探りのために作ったポジション)の後に仕掛けていくことになります。

順調に仕掛けができれば、ある程度まとまったポジションができあがり、それが「本玉」となります。

2回目の仕掛けの後にやっぱり違ったと思った場合は、そこで一回損切りを行うこともあるので、2回目ぐらいまでを試し玉と考える場合もありますし、2回目以降は本玉と考えることもあり、この辺りは厳密にここまでが「試し玉」でここからが「本玉」だと区別するのが難しかったりもします。


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試し玉は必要なのか?

結局上手く行ったトレードに関しては、試し玉も本玉の中に含まれるので、試し玉と本玉の違いについては結構微妙だったりもします。

ただ、まだそこまで本格的に玉を入れていない時に、損切りルールに掛かった場合は、試し玉の段階で一度降りることになり、本玉までは発展しなかったといえます。

それだったら、確実な所だけ仕掛けるようにしていけば勝率が上がるので、試し玉は無駄打ちになってしまうのではと、考えた時期もありましたが、よくよく考えてみれば、確実な所が分かれば苦労はしない…し分からないから試し玉を入れる…ということになります。

未来の値動きを100%当てることはできないので、まずは少しの数量を仕掛けてみて、その後の動き次第で本格的にポジションを育てていくという感覚はポジショントレードをするのであれば今でも必要な技術だと思います。

ただ、ここら辺は個人的に得手不得手が出てくるので、複雑な建玉操作が得意では無く単発の売買で損をする時に小さくして、利益になる時はそれ以上の利益を取るというスタイルで儲かることもあります。

どちらが自分の手に合っているかは、実際にやってみないと分からないことも多いので、少ない金額で練習売買を繰り返して行く必要があります。


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試し玉の後に増し玉をするチャンスがない場合

先のことを当てることが難しいので、まずは少量の試し玉を入れて様子を見るのは分かるが、例えば、分割で買い下がる予定をしていたのに、試し玉の後にそのまま上昇していったらどうするのか?という問題も出てきます。

買い下がる予定でいたのに上昇したので、予定していた数量分を買い切れていないので、それでは儲けが少ないと感じ、試し玉よりも高い値位置で買うか迷いが出てくるということは、私も多く経験をしています。

私の経験則では買い下がる予定(ナンピン)をしていたのに、数量が足りないからと買い上がる(乗せる)とあまり良い結果にならないことが多いです。

もちろん、はじめから乗せを行う予定でいたのなら、乗せるのは悪くない方法なのですが、「置いていかれるのでは?」という焦った感じで、飛び乗ってしまうとそれは、相場の動きに振り回されているといえます。

試し玉を入れた後に、上がってしまったのなら、少ない量でも利益になったと考えて一度利益確定をするのが良いと思います。

そして、もう一度下がってくるチャンスを待つというぐらいの気持ちの余裕が必要です。

仮に乗せを行うのであれば、最初の買い値より高い値位置でも押し目を確認してからでも遅くはないので、上昇している最中に買うと平均値は不利になってしまいます。


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本玉を作る時はゆっくりと仕掛ける

本玉は本格的に利益を狙いに行くポジションですので、それなりの数量になります。

なので、本玉になった後に相場が不利な方向に動いてしまうと含み益が大きくなります。

あまり相場が上手では無い人の建玉操作は、買うにしても売るにしても早くなってしまうことが多いです。

慣れないうちは、値幅を決めて機械的に2回目以降の仕掛けを行ったり、チャートパターンやインジケーターを使って仕掛けが早くならないように工夫をすると、ゆっくりとした建玉操作が可能になります。

不利な位置でかたまった玉のことを「だんごの玉」といって、だんごの玉を作ってしまうと平均値を有利にすることができずに、後々苦労することになりますので、本玉にしていくための建玉に関しては、日柄や値幅などにゆとりをもって仕掛けていくべきだと思います。


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まとめ

デイトレードスイングトレードではあまり必要な技術では無いかもしれないですし、今時こんなことやってる人っているの?

という考えが頭をよぎるかもしれませんが、相場で稼ぐことが出来るのであれば、新しくても古くても問題ないと思います。

昔の相場師の方は建玉操作の技術で利益を出していました。

今は、株にしてもFXにしても取引のコストが昔と比べて安いのでコストを気にせず玉を操作できるので、よく研究してみてもよい技術だと思います。



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