買う場合だと、買ったとして上値に余地があるのか?売る場合には下値余地があるのかのメドを考えておく必要があります。
いくらテクニカル的に仕掛けるタイミングだったとしても、その後に利食い幅の余地が無いのであれば、リスクだけがあり、効率的な仕掛けとは言えません。
ここでは、利食い幅に余地があるのかや利食い幅の目安のヒントになる値幅観測の方法を見ていきます。
仕掛ける前にこれらを頭の中で描いておくことで、ハイリスクローリターンの取引を見送ることが可能になります。
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目次
4つの目標値の決め方
倍加法
もっとも単純な目標値の決め方と言えます。レンジ相場をブレイクアウトした時に、そのレンジ幅と同じ幅ぐらいは動くであろうと考える方法です。
この考え方をしている、トレーダーは多いのでレンジ後にブレイクアウトした時には同じ値幅ぐらい動いたポイントで一度、動きが止まることも多いです。
倍加法はトライアングルにも応用できる
上で紹介した、「倍加法」はトライアングルにも応用できます。この考え方は、下値が水平なトライアングル、上値なトライアングルにも適応できます。
トライアングルの起点となったポイントの値位置をよく確認しましょう。
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V字型
いわゆる「倍返し法」という考え方で、押し目の場合は押し目の幅(B→C)を直近高値(B)に上乗せして倍返しと考えます。戻りの場合は逆に、戻り幅(B→C)を直近安値(B)に下乗せして倍返しと考えます。
昔からある考え方ですが、押しや戻りが浅かった時には目標値幅も少なくなるのでその点をどう考えるかが難しいです。
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N字型
アルファベットの「N」を思い浮かべるとイメージしやすいです。A→Bの値幅とC→Dの値幅が同じになるという考え方です。
E字型
相場に勢いがある時に使いたい考え方で、上で説明した「N字型」のポイントをさらに一気に抜けて行く場合はさらに2倍のポイントまで動くであろうという考え方です。大きく動いている時には利食い幅が多くなりますが、欲張り過ぎて利食い損なってしまうリスクもありますので、個人的にはちょっと難しい…と思います。
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仕掛ける前に値幅観測をする
利食い幅を決める参考になる値幅観測方法をご紹介しました。もちろん、実際の値動きは上で紹介した理論通りの動きをするわけでは無いです。
目標としていた値幅まで到達しないで失速することもありますし、目安となるポイントを一気に突き抜けて行くこともあります。
しかし、今、仕掛けたとして値幅的に利食いの余地があるのかを確認して仕掛けるのと、確認しないで仕掛けるのとでは長い目で見れば大きな違いが出てくることは間違いありません。
どうしても、仕掛けるポイントばかりに注目しがちですが、どこで損切りをするのか?どこで利益を確定させるのかをあらかじめ決めておくことは大切なことです。
そして、トレードでは利益確定のタイミングが一番難しいです。
お金が絡むと論理的な思考ができない?
トレードは利益になったり損になったりするので、目の前でお金が増えたり減ったりします。どうしても、欲や恐怖心が出ますので、ポジション保有中や決済直後には論理的な考えができないことも多いです。
あの時もう少し粘っておけばもっと取れたのに!とか損をしたので早く取り返したい!と考えるのは人間であればある意味、当然の考えなのですが、それでは安定して利益を残すことができないですし、だからこそトレードが難しいのです。
よく、メンタルを強化するとか余計な感情を排除するという解説を目にしますが、ロボットでは無いので完全に排除することは難しいです。
連敗が続けばイライラすることだってありますし、ロット数が上がってくればプレッシャーを感じるようにもなります。
なので、どんな状態になったら仕掛けてどうなったら降りる(利食い・損切り)のかをしっかりと決めておく必要があります。
仕掛けるポイントと損切りについては良く練られている売買ルールでも、利食いについては曖昧だったりすることも多いので、ここで紹介した値幅観測を利食い幅の設定の参考にしてみて下さい。
利が乗ってから利食いポイントで迷っていたのでは、その都度その都度迷いながらトレードを繰り返すことになり、それではせっかく利益になったトレードでもストレスを抱えることになりますし、利食い後の値動きを見て色々と考えてしまい、その後に余計な売買を行ってしまう原因となります。
まとめ
ここでは、利食い幅を決める参考になる値幅観測方法の中でも代表的なものを見てきました。もちろん、理論通りに動かないことも多いのですが、チャート分析の基本的な考え方でもありますので、覚えておく必要があります。
まずは、基本を抑えなながら大きな損を出さないように売買の練習を繰り返して、行くことで自分なりに応用ができるようになります。
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