積み上げる


利食いの方法は人それぞれで、利益確定のやり方が一番難しい…と悩むトレーダも多いです。

欲張り過ぎるのはダメだと分かっていても、利確後に順行していくと「もっと取れたのに!」という思いが頭をよぎるのは、人間である以上誰にでも起こる感情とも言えます。

トレーリングストップという利益確定のやり方を使えば、相場が転換するまではポジションを保有できるので、利益幅を伸ばすことが出来るということになるのですが、デメリットも結構多いので、注意も必要です。

ここでは、トレーリングストップについて弱点を色々と考えていきます。

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トレーリングストップとは?

「トレール」は英語で「追跡する」という意味です。

街中でも車のトラックはよく見かけると思いますが、似たような車でトレーラーというものがあります。

厳密な違いはここでは、省略しますが、トレーラーはけん引される側の車のことを指します。

つまり、けん引する車が無ければ走ることが出来ないということになります。

トレードで使うトレーリングストップという注文方法も似たような感じで、相場の動きについていくようにして、損切りラインを動かして行く方法です。

買った後に上昇した場合は、損切りラインを切り上げていき、売った後に下がった場合は損切りラインを切り下げていくというのが一般的な使い方になります。

トレーリングストップ

トレーリングストップのメリット

トレーリングストップのメリットは、損切り注文を相場の動きに追従するように動かして行くことで、リスクを抑えつつ利益幅を伸ばすことが出来るということです。

結局のところは、相場の動きが今後どうなるのかは分からないので、利益幅を大きくしたいけど、逃げ遅れるのは嫌だというメンタルに対応できる注文方法です。

一度含み益が出たのに大きく損を出してしまうと、精神的にはダメージが大きいのでトレーリングストップを上手に使うことで、メンタル的な負荷を軽減することが出来ます。


関連記事:FXで微益撤退に後悔する?もっと取れたのにと欲張るとリズムが狂う



トレーリングストップのデメリット

一見するとトレーリングストップはメリットが多く、この決済方法を使えばパフォーマンスが良くなると思いがちですが、意外とデメリットも多いです。

基本的にはトレンドが大きく発生するという状況よりも、横ばいか、少し動いたけどすぐに動かなくなる…という状況が多いので、ずらした損切りラインまで待っていると微益撤退になることも多いのが一つ目のデメリットです。

もう一つのデメリットは、ずらした損切りラインに掛かった後に仕掛けていた方に相場が動いた場合、再度仕掛けるのが難しいということです。

トレーリングストップを使って利益幅を伸ばしていけるという状況は、相場がそれなりに動いている状況でないと難しいということになってしまいます。


関連記事:FXで利益計算はとらぬ狸の皮算用!結果は後からついてくる!

天井と底は当てられない!

結局のところトレーリングストップをやる方が良いのか?やらない方が良いのか?は個人の性格的なことも出てきたり、その時の相場の状況によっても大きく変わってきます。

ただ、私はトレーリングストップに関しては得意な決済方法ではないです。

利益幅を伸ばしたい!できるだけ良いとで決済したい!という思いは当然あるのですが、トレーリングストップを使って最後に決済になる時では、「ちょっと遅いのでは…一波越えてしまったのでは…」という違和感を感じてしまいます。(※あくまでも個人的な感覚です)

結局のところ天井や底を当てることは不可能なので、ある程度の利益が出たら利食いをして次のトレードチャンスを待つという考えの方が、自分の性格には合っているので、私はFXではトレーリングストップはあまり使わないです。


関連記事:FXの利食い幅の決め方の目安!仕掛ける前に値幅余地を確認!



FXでの建値決済と分割決済について

トレーリングストップで利食い幅を大きくしたいと思っても、FXでは思うようにいかないことも多いので私は得意ではないと書きました。

では、どんな感じで利食いをやっているの?と疑問も出ると思いますので、私の性格にあう感じのFXでの決済方法を二つ紹介します。

人それぞれ性格やトレードスタイルが違うので、この方法で全員が上手く行くということには、ならないと思うのですが、何かの参考になればと思います。

建値決済で損失を防ぐトレーリングストップ

仕掛けた後は、利食いの注文と損切りの注文を出して(OCO注文)含み益が乗ってきたら、損切りラインをトントンのところにずらして、利食いかトントンかの状況にしておいてチャートから離れる方法は私が良くやる決済方法です。

損切りラインをトントンのところにずらしていますので、これもトレーリングストップに該当するといえば該当するのですが、利食い幅を大きくしたいと考えているのではなく、一度含み益になったものが損になるのが嫌だという感じが強いです


関連記事:FXの建値決済は有効?利が乗ったらストップオーダーを動かす?

分割決済

ある程度の単位で取引をしている場合にしか使えない方法なのですが、利食いのオーダーを段階的に並べておくことで、少ししか動かないで終わった時でも一部のポジションでは利食いになりますので、トータル的にはトントンぐらいに持っていけます。

思惑通りに相場が動いたら、段階的に利食いが決まって行き、最後に残っているポジションに関しては、利食い幅も大きくなっていきますので、相場の波に乗れたという満足感も得られる方法です。

分割決済に関してはこちらの記事でも解説していますので、参考にして下さい。

まとめ

損小利大という言葉もあるので、利食い幅を大きくしたいと考える気持ちも分かりますが、あまり欲張り過ぎていても、利食いのタイミングを逃してしまうことになります。

個人的には、含み益があったのに、微益で終わったり、損切りになったりして、一つの波を越えてしまうと、その後のトレードのリズムが狂ったりすることも多いので、勝ち癖を付けて行くということも必要だという考えの方が大切だと思います。


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